PCパーツの価格高騰が叫ばれている中、家電量販店にはどんな影響が及んでいるのか。今回は、現場の声としてエディオン横浜西口本店で話を聞いてみた。


●12月も単価は上がり続けている AI需要が一因か
 まずは、今回の価格高騰の状況についておさらいしよう。
 全国2400の家電量販店やオンラインショップなどの実売データベース「BCNランキング」の集計データによると、メモリー(DRAM)、SSDの1GB当たりの単価は、12月時点でも、依然として上昇傾向となっている。
 AI需要が要因の一つというのが通説だ。それが正しいとすると、今後も需要過多の状態が続き、価格は高止まりする可能性が高いと言えるだろう。
 メモリーについては2024年10月、GB単価は321.7円だった。2025年10月頃から上昇が始まり、2025年12月には1076.9円と1000円台を突破している。
 SSDについても同様、2024年10月から2025年9月あたりまではほぼ横ばいだったが、10月から単価が上がり続けている。12月時点でのGB単価は14.2円だ。
 なお、メモリーの集計についてはDDR4、DDR5を合わせたデータを使用している。AIサーバー用途などで利用されるDDR5の方が、大きく価格高騰に影響しているため、その点は注意が必要だ。
 11月に当サイトに掲載した「道越一郎のカットエッジ」でも、PC価格への影響が懸念されるとしていたところだが、現場の声も気になるところ。
●部品価格高騰 家電量販店に影響はあるか?
 さて、家電量販店では、クリスマス、年末商戦などにより、安価なセール品が展開されたこともあり、価格に大きな変化は未だないように思えるが、実際のところ、どうなのだろうか。

話を聞いたのはエディオン横浜西口本店に在籍する社歴20年以上のベテラン販売員、中西さん。昨今の部品価格高騰を知ってか、来店する客の中には、かなり購入を急ぐそぶりを見せる人もいたようだ。
今後の新商品はパーツ高騰を反映した価格になる可能性
──店頭に立っていて感じる価格の変化は。
中西さん(以下敬称略) Windows10のサービス終了、年末年始のセールといったイベントが重なり、お買い得になったモデルをお求めになるお客様が多かった印象です。現在(1月取材時点)も決算処分セールを開催しており、クーポンの配信などお買い求めやすくなっています。
 ただ、メーカーによっては「今後発表する新しい商品は、だいぶ値段が上がりますよ」とSNSなどでも発信しています。これから登場する新商品については、値上がりする可能性が高いということでしょうか。
市場変化に敏感だったのはゲーマー層? BTOPCでレジに列が出来る日も
 そんな中で、かなり焦りを見せていたのはゲーマー層だったという。
中西 驚いたのは、ゲーミングPCを見に来るお客様が増えたことですかね。当店は、カスタムBTOのPCも取り扱っているのですが、最近はレジに列が出来てしまうなんて出来事もありました。
──SNSなどで情報をいち早くキャッチされたんでしょうね。
中西 だと思います。
BTOのほうが、パーツの高騰の影響はもろに受けるでしょうし、そうしたゲーミングPCを買われるお客様は、情報通なので、動きも早いのでしょう。
──肝心のSSDやメモリーについては。
中西 はい。SSDに加え、HDDについてもそうなんですが、納期未定となっている製品も一部出てきていますね。
●新生活や進学のシーズン PC買うなら今のうち?
 受験シーズンがそろそろ終わりを迎え、新生活に向けた準備も始まるこの時期。ノートPCを新たに購入する人も増えてくることだろう。パーツの価格高騰がAI需要によるもの、という分析は、各メディアが報じているところで、まだまだこの状況は続きそうだ。
 後編では、引き続き中西さんにノートPC選びのポイントやオススメ製品についてレクチャーしてもらう(BCN 寺澤 克)。
(※後編は2月2日掲載)
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