●現代美術作家の美術館個展として異例の動員実績
渡辺おさむ氏は、これまでに全国30館以上の美術館で個展を開催しており、10館以上の美術館に同氏の作品がコレクションされている。
ウッドワン美術館では、同館において来場者数が1万人を超える企画が多くない中にあって、約1万人の来場者を記録した。多額の広告費をかけることなく、口コミを中心に会期後半に向けて来場者が増加するなど、作品そのものが持つ訴求力が確認されている。
愛媛県歴史文化博物館では常設展示エリアにも作品を展開して、天井高を生かしたインスタレーションを実施した。館内全体を活用した展示構成によって、四国全域から来場者が訪れ、来場者数は約1万4000人を記録している。
福井市美術館では、全長10mのお菓子のジオラマをはじめ、高さ約2mのお菓子の恐竜といった、大規模な作品を中心に展示を構成した。秋期開催ながら、約1万2000人の来場者を動員している。
九州国立博物館では、同時期に開催された「法然と極楽浄土展」にあわせて、重要文化財の仏像を再現した作品を展示した。2週間という短期間の開催ながら、約1万2600人が来場している。
渡辺おさむ氏は、母親が製菓学校の講師を務めていた家庭環境のもとで育ち、「お菓子」をモチーフに独自の表現世界を築いてきた。スイーツデコレーションの技術を美術の領域へと昇華させた先駆的存在であり、ポップながら繊細な作品群は、記憶や郷愁、祝祭といった人間の根源的な感情を喚起する。
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