【家電コンサルのお得な話・293】 2050年カーボンニュートラルの実現に向け、住宅の省エネ化を後押しする新たな支援制度「みらいエコ住宅2026事業」が創設された。これは国土交通省・環境省・経済産業省の3省が連携し、新築住宅と既存住宅のリフォームの双方を対象に支援を行う制度である。

 

●新築に加え、リフォームも対象
 制度として真新しいものではなく、2025年には「子育てグリーン住宅支援事業」などが実施されており、省エネ住宅の普及を目的とした支援は継続的に行われてきた。今回のみらいエコ住宅2026事業は、その流れを引き継ぎつつ、制度名称や補助内容の見直しを行った実質的な後継制度と位置づけられる。
 今回の制度は、新築とリフォームの2区分に分かれており、対象や条件が大きく異なるため、実質的にはほぼ別制度といえる構造となっている。そこでまずは、新築住宅に対する支援制度を整理する。
 新築における支援は、「GX志向型住宅」「長期優良住宅」「ZEH水準住宅」の3区分で構成。全ての世帯が対象となるGX志向型住宅では、1戸あたり110万円(地域により125万円)の補助が設定されている。一方、子育て世帯または若者夫婦世帯を対象とした長期優良住宅では75万円、ZEH水準住宅では35万円といったように、住宅の性能や対象世帯に応じて補助額が段階的に設定されている。また、既存住宅の除却を伴う建替えの場合には補助額が加算されるなど、同じ住宅種別でも条件によって支援金額が変動する仕組みだ。さらに、住宅の性能についても断熱性能や一次エネルギー消費量の削減率など、一定の基準を満たす必要がある。
 対象となる住宅には面積要件(50m2以上240m2以下)や立地条件の制限もあり、災害リスクの高い区域などは原則対象外である。こうした条件は、単なる補助金制度ではなく、住宅の質や安全性の確保を前提とした制度であることを示している。
 交付申請の期間は、申請受付開始から予算上限に達するまでであり、遅くとも26年12月31日までとされている。
ただし、新築のZEH水準住宅のうち注文住宅については、ZEH水準の普及が進んでいることを踏まえ、申請期限は26年9月30日までに前倒しとなっている。
 対象事業者による、注文住宅の新築の交付申請(予約を含む)はすでに始まっている。新築分譲住宅の購入の交付申請は5月13日に開始予定だ。対象となる新築住宅の取得を予定している場合には、対象となる住宅区分や条件を確認し、活用を検討するといいだろう。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所 堀田泰希を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実践的内容から評価が高い。

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