暗号資産を大量に取得する企業たち…「既存の資本市場構造を揺るがす」

ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産(仮想通貨)を戦略的に備蓄する企業(デジタル資産トレジャリー・DAT)が増加している。これらの企業は、暗号資産に直接投資が難しい企業にとって新たな間接投資先として注目されている。


また、企業は備蓄した暗号資産をステーキング(暗号資産の預け入れ)、担保ローンなど多様な方法で運用し、収益創出手段として活用している。このような動向は、従来の株式中心の資本市場構造に変化をもたらす可能性があるとの分析も出ている。

ストラテジーは4日、先月末に優先株「STRC」を発行し、25億2000万ドルの資金を調達した。その後、ビットコイン2万1021BTCを追加購入し、ストラテジーのビットコイン保有量は62万8791BTCに増加した。

これは1日時点のコインマーケットキャップ基準の相場で換算すると、約725億ドルに相当する規模だ。さらにストラテジーはビットコインの追加購入のため、42億ドルの資金を調達する予定だ。

イーサリアムの人気も高まっている。コインゲッコーによると、世界で最も多くのイーサリアムを保有する企業は中国のビットコイン採掘企業「ビットマイン」で、総保有量は56万6,776ETHに達する。

次いで、米国のスポーツベッティングプラットフォーム「シャープリンク・ゲーミング」が44万9,449ETHを保有し、2位を記録した。これらの企業は今後もイーサリアムを継続的に購入する計画だ。

韓国では、暗号資産取引所「ビットマックス」がビットコインを積極的に購入し、「韓国版ストラテジー」に挑む姿勢を示した。ビットマックスは先月31日、国内上場企業として初めてビットコインの保有量500BTCを突破した。


エンターテインメント企業Kウェーブメディアもビットコインの備蓄のため、先月10億ドルの資金を確保し、米国暗号資産金融企業ギャラクシーデジタルとパートナーシップを締結した。ギャラクシーデジタルはケイウェーブの資産運用とビットコインの財務戦略の助言を担当する。

最近、暗号資産の価格が上昇するに伴い、暗号資産を保有する企業の価値も上昇したため、伝統的な金融機関も投資に参入している。資産運用会社のアークインベストは、先週、総額1億8200万ドル相当のビットマインの株式を購入した。また、28日(現地時間)から2日間かけて、ビットマインに3530万ドルを追加投資した。
編集部おすすめ