カナダ、中央銀行通貨に連動する「高品質ステーブルコイン」のみ承認へ

カナダ中央銀行は、金融システム近代化戦略の一環として、法定通貨に1対1で連動し、高品質資産で裏付けられたステーブルコインのみを承認する方針を示した。

16日(現地時間)コインテレグラフによると、同中銀は、2026年の導入が見込まれるステーブルコイン規制枠組みの下で、中央銀行通貨に連動した「高品質ステーブルコイン」のみを認可する考えを明らかにした。
これは、ステーブルコインが銀行券や預金と同様に「良質な通貨」として機能すべきだとの判断に基づく。

ティフ・マックレム(Tiff Macklem)総裁はこの日、モントリオール商工会議所での講演で、「ステーブルコインが紙幣や銀行預金のように信頼される通貨となることを望んでいる」と述べた。

さらに同総裁は、「ステーブルコインは中央銀行が発行する法定通貨と1対1で連動し、いつでも現金化できる高品質流動資産によって完全に裏付けられる必要がある」と強調した。こうした資産には、国債や短期国債、政府保証債などが含まれるという。

今回の発言は、カナダ政府が昨年11月初旬に公表した2025年予算報告書の内容を踏まえたものだ。同報告書では、ステーブルコイン発行者に対し、十分な準備金の保有、明確な償還方針の策定、個人情報や金融データの保護を含む包括的なリスク管理体制の構築を求めている。
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