『高須クリニックCMドバイ編』(無料動画サイト「YouTube」より)
http://youtu.be/9RtYfnxw_ko
美容整形という概念を日本に広く認知させた第一人者・高須克弥氏が院長を務める、高須クリニック。高須院長は、一医師という枠にとらわれずメディアなどを通じて積極的に発言を行うことでも知られており、前クール(1~3月期)の連続テレビドラマ『明日、ママがいない』(日本テレビ系)のスポンサーCM放送自粛騒動の際には自らスポンサーに名乗りを上げるなど、世間を賑わせることもしばしばだ。
そんな高須クリニックは、高須院長が出演するユニークなテレビCMが話題を呼ぶことも多く、例として以下のようなものが挙げられる。
『院長 食べる編』
・高須院長が高級そうな寿司をどんぶりに入れ、お茶を注ぎ、お茶漬けにする。
・立ち食いそば屋で、一口食ってから「あちっ」と一言。その後、氷水を2杯ぶっ込み、「ちょうどいい!」と言う。
『院長 こだわり編』
・寒くても、湯船にお湯がたまっていない状態で入ってしまう。
このほかにも、ボブ・サップや野村沙知代、安藤美姫が脈絡なく登場するCMなどもあるが、ここ最近では、『高須クリニックCMドバイ編』が話題を呼んでいる。
その内容とは、ドバイの上空を轟音とともにヘリコプターが舞い、機内にはティアドロップサングラスの高須院長。突然、ターバンを巻いた中東系の男性が「Yes!Takasu Clinic」と言うと、隣の女性もそれに続き、「Me too, Takasu Clinic」と笑顔。その後、高須院長が交際を公言している漫画家の西原理恵子氏までターバン着用で登場する。
放送開始後から、一部インターネット上などでは、「意味がわからない」「コンセプトは何?」「カオスすぎる」など、疑問を投げかけるコメントが数多く見られる事態になっている。
そこで今回、このCMの狙いなどについて、高須院長に話を聞いた。
--まず、このCMが制作された背景を教えてください。
高須院長 あれは、海外進出用のCMだったんですよ。以前、ドバイをはじめ海外に進出するはずで、それ用に制作したCMだったんですよ。でも2008年にリーマンショックがあって全部なくなっちゃった。せっかくCMをつくったんで、日本で流すことにしちゃったんですよね(笑)。
--一見すると美容整形とは関係ない内容で、ネット上では「よくわからないけど面白い」と話題になってますね。
高須院長 えー、そうなんですか(笑)。基本的に、CM制作のようなクリエイティブなことは、プロの皆さんに任せてるんですよ。私が口を出してしまうと、せっかくプロの方々がつくってくれた面白いものを壊してしまうかもしれないでしょう。
--高須クリニックさんは、ロゴや高須院長をキャラとしたボールペン、学習帳、クリアファイル、チェンジングポストカードなどを制作し、若者に人気の百貨店「ロフト渋谷店」などでは、高須クリニックグッズの専用コーナーまでつくられていますね。
高須院長 グッズも、肖像権とかそういうのはどうでもいいの。「私をキャラとして使ってくれていい」って言って、その許諾を与えただけ。それ以降は、制作会社の人に全部任せちゃってる。
--完成品はチェックもしないんですか?
高須院長 基本的にしません(笑)。そういうことをすると、若い才能の芽を摘んでしまうかもしれないでしょ?
クリエイティブなことに関して寛容な高須院長ゆえ、ユニークで話題を呼ぶテレビCMが生まれたといえよう。今後の新作CMにも期待が持たれる。
(文=編集部)