所属タレントによる反社会的勢力への闇営業問題に揺れる吉本興業は13日付で、「修正申告及び寄付の実行に関するご報告」という文書を公開。契約解除処分となった入江慎也(カラテカ)の仲介による詐欺グループへの闇営業で、宮迫博之雨上がり決死隊)が100万円のギャラを受けとっていたことを公表した。

 さらに吉本は同文書内で、「各タレントが報道された会合等への参加により受領した金額」を以下のとおり認定したとして、「営業により取得した収入についての税務修正申告を、昨日7月12日までに終えた」旨を報告した。

・宮迫博之:100万円
田村亮(ロンドンブーツ1号2号):50万円
・HG(レイザーラモン):10万円
福島善成ガリットチュウ):3万円
・ディエゴ(ストロベビー):3万円
・木村卓寛(天津):3万円
ムーディ勝山:3万円
くまだまさし:3万円
パンチ浜崎ザ・パンチ):3万円
八十島宏之(2700):3万円円
・常道裕史(2700):3万円
真栄田賢スリムクラブ):7万5000円
内間政成(スリムクラブ):7万5000円
・八十島宏之(2700):5万円
・常道裕史(2700):5万円

 テレビ局関係者はいう。

「この日の朝日新聞で宮迫と田村が受け取ったギャラの金額が報じられてからの発表になってしまいました。実際はすでに調査が終わって発表するだけの段階までいっており、その過程でどこかから朝日に情報が漏れてしまったのでしょう。結果的に報道より公表が後手に回ってしまったことで、吉本の印象はさらに悪くなりました。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)のスポンサーが離れたように、反社会勢力との交際は企業がもっとも嫌う問題。この手の印象がついてしまうと大きい仕事はもらえなくなります。これが一芸人個人でなく、吉本芸人全体のイメージとなってしまえば、一気に主要メディアは吉本離れしますよ。やはりスポンサーの意向が最重要視されますから」

薄まる同情ムード

 これまで明石家さんま陣内智則など、芸人からの信頼も厚く今回の件でも擁護派が多かった宮迫。その宮迫が謹慎処分を受けた意味は重いと、ベテラン芸能ジャーナリストは語る。

「何かと人脈を駆使して先輩芸人たちに便宜を図ることが多かった入江だけに、彼に恩義を感じている芸人は多く、『入江に頼まれて、断れなかったのではないか』という声も多く聞かれます。ただ、後輩芸人たちがお小遣い程度の金額を受け取っているのに対し、宮迫だけ桁違いの100万円となれば、明らかに闇営業の目的が金銭だったということになります。

たとえ金額を知らずに闇営業の仕事を受けたとしても、ネタもやらずに持ち歌を歌っただけでこれだけの大金を渡されたら、その場で躊躇するのが普通ではないでしょうか。今では『同情の余地はない』というムードも広まっています」

 また、テレビ局関係者もこう語る。

「吉本だけでも今回処分を受けた人たち以外に芸人はたくさんいますし、ホリプロや松竹芸能、ソニー・ミュージックアーティスツ、ナベプロ、サンミュージックなど大手芸能事務所の芸人たちは、ここぞとばかりに手ぐすねを引いてポジションが空くのを待っていますよ。宮迫をはじめ謹慎処分が解けたとしても、これまで通り地上波で冠番組が持てるほどまで復活することはないでしょうし、“ギャラ100万円”というインパクトのある事実が公になり、もはや再起不能という見方も強いです。

 テレビ朝日は、宮迫不在のままで『アメトーーク!』を継続することを発表しましたが、再びMCに舞い戻るのは現実問題として難しいと思います。また、同じくテレ朝の『ロンドンハーツ』も正直言って亮が不在でもまったく支障はないので、世論の反感を買ってまで亮を戻す必要もないでしょう」

 宮迫の置かれた状況は厳しい。
(文=編集部)

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