華美な装飾などの無駄を排除し、ミニマリスト的理念に立脚したデザインの商品を取り扱っている無印良品。国内のみならず世界中に愛好者を抱えており、今年4月には「MUJI HOTEL」というホテルを東京・銀座に開業するなど、日用品の販売だけでなく、幅広い業種に展開している。

 また、デザインのみならず、リーズナブルな価格設定もファンの増加に寄与しているといっていいだろう。今年の夏には、10月の消費税増税を見込んでか、「体にフィットするソファ」や「シリコーン調理スプーン」といった人気アイテム約1100品目の値下げに踏み切った。無印良品は常に「素材の選択、工程の見直し、包装の簡略化」を繰り返しているそうで、その企業努力には頭が下がるばかりだ。

 今回、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」では、無印良品の商品を「この秋、揃えておきたいアイテム」という観点で精査し、合計5商品を選んでみた。さっそく紹介していきたい。

貼ったまま読める透明付箋紙/350円(税込、以下同)

 読書の秋に重宝するのが、「貼ったまま読める透明付箋紙」(約70×95mm、20枚)である。通常の付箋だと、貼った箇所が隠れて読めなくなってしまうが、この付箋は商品名からもわかるように半透明。無印良品らしく、シンプルながらもアイデアがきらりと光る商品なのだ。

 鉛筆やペンでのメモ書きにも対応しているため、地図などにちょっとしたマーキングをしたいときには、半透明ならではのメリットが際立つ。無地なので、本だけでなく壁やパソコンに貼っても悪目立ちしないし、粘着力も申し分ない。プライベートでも仕事でも、ぜひ有効活用してほしい。

ポリプロピレン持ち手付きファイルボックス・スタンダードタイプ/990円

 スタイリッシュな収納グッズが目白押しの無印良品。

大小や形状がさまざまな「ファイルボックス」が売られているなか、この秋に推薦したいのは「ポリプロピレン持ち手付きファイルボックス・スタンダードタイプ」である。

 幅10cm×奥行32cm×高さ28.5cmという、雑誌や書類がきれいに収まるサイズ感も魅力だが、最大の特徴は、中央の仕切り部分が持ち手になっていること。多少詰め込んで重くなってしまっても、ボックスごと楽に持ち運ぶことができるのだ。今のうちに購入しておけば、きっと年末の大掃除でも活躍してくれるだろう。

炊き込みごはんの素 秋鮭きのこごはん/450円

 次におすすめするのは、「炊き込みごはんの素 秋鮭きのこごはん」(172g)。お米2合用2~3人前で450円という値段設定を高いと感じる人もいるかもしれないが、旬の味覚である鮭ときのこを一度に味わえる、まさにこの秋“買うべき”逸品だ。

 昆布だしが味の決め手となっているようで、炊き上がる頃には、鼻腔をくすぐる匂いが炊飯器からたちこめてくる。風味豊かな鮭と、ぷりっとした食感のきのこが奏でるハーモニーは、食欲の秋にピッタリ。“プチ贅沢”だと思って、試しに購入してみてはいかがだろうか。

不揃い 焼きりんごバウム/150円

 続いては、無印良品が誇る人気お菓子の「不揃いバウム」シリーズから「焼きりんごバウム」(1個)をピックアップしたい。

 不揃いバウムとは、製造工程で生じてしまった焼きムラや変形などを、そのまま生かして商品化したバウム。“不揃い”といいつつも、食べやすいスティック型に整えられているので、小腹がすいたときのおやつに持ってこいだ。

 肝心の味についてはシナモンパウダーが強めに効いており、秋の風物詩である焼きりんごを、かなり忠実に再現している。これを食べて気に入ったら、「マロンバウム」(150円)や「さつまいもバウム」(同)といった、ほかのシリーズ商品にも手を出してみよう。

撥水サコッシュ/990円

 最後に取り上げるのは「撥水サコッシュ」だ。行楽の秋で遠出するときや、ちょっと近所に用事があるときなど、携帯電話や財布といった貴重品だけを入れておくのにちょうどいい大きさ。ライトベージュ、キャメル、カーキ、ネイビー、黒、ライトベージュ、シルバーグレー、マスタード、スモーキーブルーといった色が用意されており、どれもシックな色合いなため、シチュエーションを選ばないのも嬉しいところである。

 また、ショルダーを外せばポーチに早変わりし、バッグインバッグとして使うことも可能。おまけに撥水仕様なので、外出先で急な雨に見舞われたり、バッグの中で飲み物をこぼしてしまったりしても、被害を少なめに抑えられそうだ。

 今回は「この秋、揃えておきたいアイテム」を5つに絞って紹介してきたが、これだけでも、無印良品のアイテムがいかに“良品”であるかということを理解していただけたのではないだろうか。冬には冬で、きっとまた別の便利アイテムが見つかるはずだし、無印良品には定期的に足を運ぶといいだろう。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)

編集部おすすめ