国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

「桜を見る会」をめぐる問題、まだまだ世間は盛り上がっていますね。

メディアも「安倍首相辞任へ」「年内解散も現実的」などと煽って、あたかも解散風が吹き荒れているかのような報道が続いていますが、永田町ではまったくそんな風は感じられません。少なくとも、現時点では年内解散の見込みは5%程度。ほとんどないも同然ですし、国会の会期延長もないと言われています。

 確かに、桜を見る会を私的行事のように扱ってしまっていた安倍晋三首相の事務所には問題がありますね。追及されている安倍首相の答弁にも矛盾があるため、ネットで炎上しているようです。以前も書かせていただきましたが、国家の行事なのですから、国会議員に招待枠があってもいいかなと個人的には思います。とはいえ、「安倍事務所だけで1000人」は論外です。正常と思われるかたちに戻してもらいたいと思います。

 来年の会は中止になりましたが、再来年は誰の主催で行われるのでしょうか。安倍首相は在任日数が歴代1位になったのですから、もういいでしょう。自民党の支持者からも「安倍さんの顔に飽きてきた」という声が聞こえ始めています。そのため、年内解散はなくても、次期自民党総裁選挙はどうなるかわかりません。

 すでに与党は12月9日までの会期は日米貿易協定の承認に集中して、ほかの法案も粛々と仕上げていく方向にシフトしたようです。そして今後は、今国会では見送りになった憲法改正に伴う国民投票法改正に力を入れることになります。そのためにも、会期は予定通りに終了し、桜を見る会に対する野党の執拗な攻撃を終わらせようとしているのが見え見えです。

 それにしても、共産党の追及は「アッパレ」の一言ですね。その調査手法、着眼点はさすがだなと感心しました。実は、共産党の新聞「赤旗」を密かに愛読している他党の秘書もいるのです。ただ、標的になるのはごめんですよ(笑)。

丸山議員の泥酔騒動を国会が調査へ

 田代まさしさん、国母和宏さんに続いて、薬物がらみで女優の沢尻エリカさんが逮捕されましたね。以前から薬物を使用しているとの噂はあったようですが、驚きました。

 沢尻さんは来年のNHK大河ドラマに出演予定だったので、ネット上を中心に「エリカ様がNHKを本当にぶっ壊した!」と言われているそうですね。『いだてん』(NHK)ではピエール瀧さんの問題もありましたし、NHKも大変ですね。……と思っていたら、永田町では「NHKがN国をぶっ壊す!」と盛り上がる話が出てきました。

 10月30日の記事で、NHKから国民を守る党副党首の丸山穂高衆議院議員が皇室行事の「饗宴の儀」でお酒を飲み過ぎ、泥酔していたという話題を取り上げました。この件が11月21日の衆議院議院運営委員会で話題になり、国会が調査をすることになったようです。その日のうちに、メディア各社も取り上げていましたね。

 野党共同会派である立国社(立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム)の手塚仁雄衆議院議員が提案し、高木毅議運委員長がぶら下がり取材の際に、そのような話題が出たことを明らかにしたようです。

 でも、よく聞いてみたら、実際に丸山議員が泥酔して周囲に制止された場面を見ていた議員からヒアリングしたわけでもなく、そういう話題を見聞きして(その中には神澤の記事もあったようです)、「これはけしからん」と話題に出しただけのようです。議運で取り上げるのであれば、きちんと証言を集めてから調査を要求してほしいです。神澤は、その場面を目撃していた議員さんから話を聞いています。

 この動きに、国会女子たちも「また丸ちゃんが?」とあきれたのですが、饗宴の儀の話だと聞いて「今頃?」となりました。「丸ちゃん、眞子さまに話しかけたって自慢気に言ってたよね。何を言ったんだか、恐ろしいわ」とため息をつく秘書もいました。

 TBSは、同席した一部議員の話として「眞子さまに『彼氏と会っていますか』と聞いた」と報じており、丸山議員は自身のSNSでも質問内容を明かしていますが、眞子さまの結婚問題は難航している最中ですから、本当ならデリカシーのない発言といえるでしょう。

 良くも悪くも、丸山議員は話題に事欠かないですね。

この問題が今さら出てきた背景には、N国の人気に陰りが出てきた今、「NHKがN国の息の根を止めようと動き出した」と見る向きもあります。丸山議員がN国の副党首なので、この話題が議運で取り上げられたのかもしれません。また、手塚議員の背後にはNHKの記者がいるという話もあります。

 丸山議員本人は、本会議後にテレビ局の取材を受けて驚いたようですが、否定しつつ「議運、何やってんですか」「(議運に)呼んでいただきたい」と繰り返していました。1カ月近く前の話ですが、もともと自覚と記憶がないのでしょうね。

 自分では制止されたとすら思っていなかったのかもしれませんが、泥酔していた様子は列席していた複数の議員が見ています。逆に言えば、周囲に制止してもらったからこそ大事にならなかったのですから、むしろ感謝すべきだと思います。

 丸山議員は、5月の北方領土訪問事業では、記憶をなくすほど酔って職員に羽交い絞めにされても叫びまくっていたことが問題視されました。このときは「戦争」問題の余波もあり、衆議院本会議で糾弾決議が全会一致で可決されています。当時と比べればおとなしかったのかもしれませんが、今回は場所が皇居ですからね。天皇陛下の即位を祝う場で、周囲から咎められるほど飲酒をした事実は重いです。柔道5段の強者の秘書は「俺がその場にいたら羽交い絞めにしてた」と言っていましたよ。

 ツイッターを拝見すると、丸山議員は今も毎日のようにお酒を楽しまれているようですが、そもそも2016年に当時所属していた大阪維新の会の今井豊幹事長に禁酒宣誓書を提出し、「今後の議員在職中において公私一切酒を口に致しません」と宣言していたのではなかったのでしょうか?

NHKの“N国党潰し”が本格化か

 NHKとしては、N国を叩く要素があれば、どんどん叩いておきたいのが本音でしょう。当初は意外なほど人気のあったN国の立花孝志党首も、最近は飽きられたというか、理解されなくなってきている感じがあります。この秋に参議院議員を失職して参議院埼玉選挙区補欠選挙、海老名市長選挙に出馬しましたが連敗し、あまり注目されなくなってきています。立花氏が国会議員を失職した翌日の10月28日には、NHKが受信料の支払いをめぐって立花氏を提訴する動きもありました。

 11月17日に行われた我孫子市議会議員選挙でもN国の候補者は落選しています。定数24人のうち24番目の枠を日本維新の会の候補者と争って競り負けたようです。維新は24議席の地方選挙に2人も候補者を出していて、どちらも当選しており、「びっくり」と言うしかありません。

 一方、立憲民主党は1人だけで、その方は当選していましたが、もう1人くらい出してもよかったのではないかと思います。維新の2人の候補者の票を足しても立憲民主党の候補者の票数には届かなかったのです。また、自民党系の議員がほとんどなので、地元の桜田義孝衆議院議員はこれからも安泰かな、という印象を受けました。

(文=神澤志万/国会議員秘書)

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