徴用工個人の損害賠償請求権は消滅していない…日本による奴隷的強制労働こそ問題の本質

――韓国にとっては、日韓請求権協定を持ち出すこと自体が的外れということですね。

宇都宮 この裁判の控訴審では、04年7月9日に広島高等裁判所が「外国人の加害行為によって被害を受けた者が個人として加害者に対して有する損害賠償請求権は固有の権利であって、その属する国会が他の国家との間に締結した条約をもって放棄させることは原則としてできず、日本政府と中華人民共和国政府の共同声明第5項は、そこに明記されていない同国国民個人の有する損害賠償請求権の放棄までも含むものではない」として、西松建設に対して被害者1人当たり550万円の支払いを命じています。私は、この広島高裁の判決のほうが最高裁の判決より説得力があると考えています。

 この西松建設のほか、花岡事件や三菱マテリアル事件などの事例を見ても、日本企業には被害者個人に対する謝罪と賠償の意思があることは明白です。しかし、安倍首相や閣僚らは「日韓請求権協定で解決済み」と繰り返しており、実質的に企業の自発的な賠償を妨害しているのが現実です。これは国の越権行為に当たると考えます。

――それらの例を踏まえると、安倍政権は事実誤認をしているのでしょうか。それとも、意図的にミスリードしているのでしょうか。

宇都宮 徴用工問題を政治利用しているのではないでしょうか。一連の発言は、安倍政権のコア支持層である日本会議など保守層に向けたものと見ています。嫌韓感情を煽って、政権浮揚につなげたいのが狙いでしょう。


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2019年11月28日の社会記事

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