登録者数387万人を誇るトップユーチューバー「ヒカル」の驚愕の年収が明らかになった。

 ヒカルは4月19日、自身の動画のなかで視聴者からの「ユーチューブの収入は昨年よりも上がりましたか?」との質問に答えるかたちで、「収益は2017年頃からあまり変わっていない」としつつ「10億円前後」だと明かした。

だが、企業案件(タイアップ)の数を増やすなどして本気になれば、「20億ぐらいいける」と豪語した。さらに、今までの最高月収を問われると、2億円の利益が出たことがあると語り、今月はそれを超えそうだとの見通しを示した。

 また、同じく人気ユーチューバーのラファエルも16日に、お笑いタレントで絵本作家の西野亮廣(キングコング)との対談動画のなかで自身の年収について触れ、「5億はいく」と明かした。

 ラファエルは同日に発売したビジネス書 『秒で決めろ! 秒で動け! ラファエル式秒速タイムマネージメント』(宝島社)の宣伝として西野と対談。著書では、パチンコ店員、自衛隊員、営業マンを経てユーチューバーになった経緯とともに、今は多数の企業を経営していることも綴られている。

 ヒカルもラファエルも、2017年に発覚した「VALU騒動」で一時は猛批判を浴びた。

 VALUはビットコインによって擬似株式「VA」を取引するサービス。VAは個人が発行することができる擬似株式で、VAは自由に売買することができる。VAを発行することで、自分自身の価値を売買するかたちになる。

 17年、すでに人気ユーチューバーだったヒカルやラファエルらは、VAを発行するとたちまち高値がついた。そして8月、なんの告知もなく保有するVAをすべて売却して高値で売り抜け、ほかのVA保有者が軒並み大損害を被ったのだ。その結果、「インサイダー取引のような手法」だとして激しく批判を浴びた。

 ヒカルは19日に公開した動画のなかで、VALU騒動以降はどんなに良い動画を出しても批判される日々が続き、最近になってようやくその影響がなくなってきたと明かした。

 一方のラファエルは、ユーチューバーのなかのトップにいるのはヒカキンだが、ヒカキンの「4倍くらい稼いでいる人」もいると暴露。今から新たに参入するのは難しくなってきているとしつつ、ユーチューバーの収入が青天井である様子を明かした。

 大金を稼いでいるユーチューバーがいる半面、ユーチューブ業界全体としては収益が冷え込んでいるようだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府が外出自粛を要請したのに伴い、ユーチューブの再生回数は増加。アクセスが殺到している状況に対応するため、ユーチューブは一時的にすべての動画をデフォルトで標準画質にする措置を取っている。だが、広告を出稿する企業の活動が停滞していることもあってか、複数のユーチューバーたちが4月に入ってから収益が低下していると訴えている。

 東進ハイスクールの元講師で、4月からユーチューブ上で無料予備校「ただよび」を開設した森田鉄也氏も、4月1日からユーチューブの広告単価が大きく下がっていると言及する。

「3人の教育系ユーチューバーにも話を聞きましたが、例年より30%くらい下がっているというのが一致した見解でした。例年は広告単価が高い3月も、今年は30%くらい単価が下がっており、そこから4月は大幅に落ち込んでいます。通常、3月、6月、12月の広告が高くなるといわれていますが、今年は3月の単価が低かったです。1月、2月はそれほど大きく落ちてはいないです」

 ユーチューブの広告は、動画の再生前や再生中に流れる「インストリーム広告」、動画の下部に表示される「オーバーレイ広告」、動画の外で画面右上に表示される「サイドバー広告」がある。

それぞれに広告単価や価格の計算方法が異なるため、一概にどのくらい下がっているのか判断するのは難しいが、収益額から1再生あたりの単価を割り出してみると、おおよその目安にはなる。その単価が、今年は例年より大幅に下がっているのだ。

 動画の閲覧が増えているとみられる教育系・エンタメ系でも、単価が下がるのはなぜなのか。

「広告の単価はCPM(1000回再生当たりの広告単価)によって定義されるわけですが、重要なのは再生回数ではなく『広告が表示される数』と『その広告表示の単価』です。

 ユーチューブに対してたくさん広告の発注があれば競売形式で値段は上がりますし、少なければ値段は下がります。そのため、ユーチューブに発注される広告が減れば、どのようなジャンルであろうと再生回数を問わず単価が下がります。

 また、動画はジャンルごとに単価が決まっているのではなく、先述した通り表示される広告次第で単価が変わるので、例えば同じ大食いジャンルのチャンネルでも、子供ばっかり見ているのか、大人が見ているのかで、単価は変わります」

 広告単価が下がっている要因としては、どのようなことが考えられるか。

「新型コロナウイルスの影響で予算上、広告を控えている会社が多いからだと思います。教育カテゴリでも、昨年はものすごい量の広告を出していた塾が、今年はほとんど出していないケースもあります」

 5月以降に上向く可能性はあるのだろうか。

「なかなか厳しいでしょう。広告の数も少ないと思いますし、出稿する企業は競売形式で出すので、単価自体も上がらないと考えられます」

「TuverTown」のデータよると、日本のトップユーチューバー100人の平均年収は約3200万円に上る。最近の子どもたちの「将来なりたい職業ランキング」でも上位に入るようになったユーチューバーだが、新型コロナウイルスが終息するまでは、ごく一部を除いて厳しい状況にあるようだ。


(文=編集部)

ご協力いただいたユーチューバーの方々

・森田鉄也氏
 「Morite2 English Channel」
 「もりてつさんチャンネル」
 YouTubeの予備校「ただよび」

・‪鈴木貫太郎

・予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」 ‬

・‪CASTDICE TV

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