最近よく耳にするモラルハラスメント、いわゆるモラハラ。現在離婚裁判中の歌手・高橋ジョージ(THE虎舞竜)と女優・三船美佳夫妻の間では、高橋から三船に対するモラハラがあったと報じられている。

また、昨年12月に結婚したもののすでに別居状態で近く離婚協議入りすると報じられている女優・米倉涼子と会社経営者夫婦では、夫から米倉に対する執拗なモラハラがあったとされている。

 こうした騒動の影響もあってか最近一気に認知度が上がった感のあるモラハラだが、実は以前から離婚理由の上位に君臨している。

「モラハラという言葉ができる前は『精神的虐待(DV)』として立派な離婚理由でした。また、価値観や考え方の違いが夫婦の確執を生むという意味では『性格の不一致』がモラハラに当たっていることもあり、これはもっとも多い離婚原因です」(離婚カウンセラー)

 そんなモラハラだが、高橋や米倉の例のように夫から妻に対するものでなく、妻から夫に対して行われることも珍しくない。

「35歳を過ぎたあたりから夫の加齢臭が気になるようになったので、毎朝シャワーを浴びてからじゃないとリビングに入らせませんし、口臭スプレーとデオドランドシートは常に持たせています。帰宅後も玄関から浴室に直行させ、入浴と着替えを済ませてからでないと部屋には入れません。脱いだ服をカゴに入れる時は消臭スプレーをかけてから。本当は別々に洗いたいですが、水道代や電気代がもったいないので我慢して家族のものと一緒に洗ってます。寝息が臭い時があるので寝る時はマスクをさせています。口臭防止のためにニンニクなどの香辛料を使った料理や体臭を強くする肉料理は家では食べさせません。『俺はバイキンか?』とたまに夫からキレられますが、やめるのは無理です」(41歳・女性)

「夫は昨年5月に部下との社内不倫がバレて会社をクビになってから、家族全員で夫を無視しています。再就職先は工場の派遣社員で、8時に出勤し18時に帰宅しますが、夫の食事は一切つくりませんし、洗濯など身の回りのこともしません。
会話も用件を伝えるだけの最低限のみ。夫婦の部屋から追い出したので3畳ほどの物置で暮らしています。『こんな扱いをされるくらいならいっそ追い出してくれ』と言われますが、世間体や経済的なこともあるし、家族の送迎・犬の散歩・留守番・草むしり・ゴミ出しと使い道があるので置いています」(38歳・女性)

●夫をしつける

 どちらの話からも夫に対する愛情や尊敬の念など微塵も感じられないが、中には夫の尊厳を踏みにじるような事例も聞こえる。

「夫を子供のようにしつけています。夫の両親はお世辞にも育ちがいいとはいえず、品格に欠ける人。そういう親に育てられたので、夫は学歴こそ大卒ですが基本的な生活習慣やマナーができていません。人見知りのところがあるせいか、自分から進んで挨拶もしない。『せめて、ありがとうやごめんなさいくらいはちゃんと言いなさい』と口を酸っぱくしています。時々おかしな言葉使いをするので、訓練も兼ねて家では敬語を使わせています。家族が恥をかかないためにも、夫はできるだけ独りで行動させないようにし、通勤以外の外出は常に付き添って行動を監視。『こういう時はこうするの』『そうじゃないでしょ?』といちいちダメ出しをしています。結婚して3年。
夫の矯正は順調に進んでいるので邪魔されないよう、夫の両親は私たちの自宅へは出入り禁止にしており、夫が里帰りする場合も3日以上の滞在は認めていません」(31歳・女性)

 意外にも広く蔓延しているモラハラ――。夫婦が「対等な関係」を築くのがいかに難しいかを物語っている。
(文=編集部)

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