吉本興業が、AKB48グループで大阪を拠点に活動するNMB48のマネジメントから手を引く動きがあるという。現在NMB48は、京楽産業80%、吉本興業20%の合弁会社、KYORAKU吉本.ホールディングスに所属。
「グループのマネジメントはお金がかかりすぎると、吉本関係者はボヤいています。3~4人のグループであれば事務所的にも効率はいいのですが、NMB48くらいの規模になるとスタッフの数もかなり必要になってきますし、メンバーとスタッフの移動費、宿泊費も大きい。さらに衣裳費など、とにかく大人数ゆえに一度に多額の費用がかかります。それ以上に個々のメンバーがCMやイベント出演などで稼いでくれればいいのですが、そこまでの活躍は望めないのが実情。結局、割に合わないのです。かつてクラウンレコードも所属していたSKE48を同じ理由で手放さざるを得なくなって、11年にはエイベックスに移籍しました」(音楽業界関係者)
AKBの場合、メンバー一人ひとりがどこかの事務所に所属しているが、上記以外にも事務所側にとっては不都合なことがあるという。
「育成やプロモーションをAKB の運営会社であるAKSに任せる代わり、AKBに所属している間はメンバーのスケジュールはAKBとしての活動が優先されます。そのため、事務所はただ爪を噛んでメンバーが卒業するのを待つしかないのです。事務所側からは『思うようにスケジュールを組めない』『将来の計画が立てられない』などの不満も聞こえてきます」
また、民放テレビ局関係者は「吉本にもう少し資金力があれば、NMBを抱えるくらい問題なかったと思うのですが」と次のように語る。
「吉本は9月1日付けで資本金を1億円に減資することを発表したように、中小企業化して税金対策をしなくてはいけないほど財務状況は厳しい。ただでさえ多数のタレントを抱える吉本としては、採算の合わないNMBのマネジメントはもうやっていられないのでしょう。
NMBの扱いが、しばらくAKB運営サイドの頭痛の種になりそうだ。
(文=編集部)