2日夜、警視庁は元プロ野球選手の清原和博氏宅へ家宅捜索に入り、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕した。清原氏はすでに容疑を認めていると報じられている。
清原氏をめぐっては、14年に「週刊文春」(文藝春秋)が覚せい剤使用の疑いを報じ、昨年8月28日に放送されたバラエティ番組『ダウンタウンなうSP』(フジテレビ系)出演時に清原氏は疑惑を否定。「やっぱり、恨みつらみ買ってるんですよ、そいつらが言うんですよ」などと、自身が被害者であるかのように語っていた。
さらにそれに先立つ昨年4月、『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS系)に出演した清原氏は、疑惑に関する報道や仕事が激減していることなどについて「俺、殺人でもしたのかな」「逮捕も何もされてないですし」などと、身の潔白を強調。さらに「真っ暗闇の中に自分がいて、何か一歩踏み出さないと」「すべてを失って。今度は人の役に立つ人間になろう」と自身の苦境や葛藤を吐露するシーンもみられた。
テレビ局関係者が語る。
「『金スマ』では、真剣な面持ちで四国八十八カ所の霊場のお遍路めぐりをする清原に密着し長時間流されたほか、人目を避け家からほとんど出ずマスコミに見つからないように朝6時半に買い物に出たエピソードなど、清原への同情を誘う話を多数紹介。番組全体のトーンや演出、さらには共演者の態度からも明らかに“世間から批判を受けて苦しむ清原”を強調する“お涙頂戴狙い”のスタンスでした。清原本人の証言だけを頼りにきちんと調査せず、当時すでに薬物使用疑惑を持たれていた清原を持ち上げ、あたかも清原が被害者であるかのような印象を視聴者に与えてしまったTBSの責任は重いといえるでしょう」
また、別のテレビ局関係者は語る。
「『文春』が覚せい剤疑惑を報じたということは、警察筋から得たかなり確証の高い情報にもとづいているとみるべきです。今回の逮捕で、『ダウンタウンなうSP』では清原が嘘をついていた可能性が高いことになりますが、浜ちゃん(浜田雅功)が『クスリやってんの?』とストレートに聞いたり、入れ墨に関する質問に清原がムッとする表情がカットされずに放送されたり、さらにダウンタウンの2人と坂上忍が最後まで清原の話に100%は納得していない様子が伝わってきました。その意味では清原との“一定の距離”が感じられました。
今回の清原逮捕、メディアの姿勢のあり方にも一石を投じそうだ。
(文=編集部)