トークアプリ「LINE」を使って野球賭博をしたとして、賭博開帳図利などの罪に問われた大阪府羽曳野市の自営業、ダルビッシュ翔被告の論告求刑公判が19日、大阪地裁で開かれ、検察側は懲役2年6カ月を求刑して結審した。判決は9月27日に下される。
翔被告は約2億2千万円もの大金を賭けたとする常習賭博罪を認めている。「まっとうな社会人として生きていくことを誓います」と述べてはいるが……。
昨年10月、大阪・生野区のマンションなどで、大リーグや日本のプロ野球を対象に、知り合いに金を賭けさせていた、いわば“オヤ”をしていたとして逮捕された翔被告。兄は言わずと知れたメジャーリーガーのダルビッシュ有であるが、昔から相当なワルとして地元では有名であった。
「昔から相当なワルで、学生の頃にサッカーをやめてから夜遊びや暴力で警察ざたになり、2011年には一般女性への暴力と大麻所持で逮捕されている。ネットユーザーの“賢兄愚弟”の表現も当然でしょう。13年には『不良の更生』をテーマにしたアマチュア総合格闘技大会『THE OUTSIDER(アウトサイダー)』にも出場したんですが、効き目はなかった。更生という言葉にも重みが感じられませんが……」(スポーツ記者)
野球がらみといえば、翔被告の逮捕と同時期に読売巨人軍の福田聡志、笠原将生、松本竜也の3投手が、野球賭博に関与していたことが明るみになり、その後高木京介、全球団での金銭のやり取りも明らかになるなど、プロ野球の「暗部」が穿り返された。タイミングの悪さというか、翔被告もまた野球イメージを悪化させることに一役買ってしまった部分もある。
起訴状によると、翔被告は昨年4月~同10月、プロ野球と大リーグの試合の勝敗を客に予想させ、LINEを使って約1億1千万円の申し込みを受けたほか、自らも別の胴元で賭博をしたとしている。
扱った額も大きく、翔被告の関係者にはキナ臭い人物も多いとされている。弁護側の求める執行猶予付きの判決はなるのか。