10月4日、橋本環奈の所属するRev. from DVLからメンバー・西岡優菜が同月8日をもって脱退すると発表された。西岡は同グループのサブリーダーで、存在感もあるメンバーのひとりだ。
世間では、Rev. from DVLは「橋本環奈所属のアイドルグループ」として認知されている。橋本が一躍有名になったのは2013年。インターネット上に投稿された「奇跡の一枚」といわれる写真をきっかけに、「天使すぎるアイドル」と称されて瞬く間に知名度が上昇し、ネット上のみならずテレビを中心とする主要メディアにも登場するようになった。
今や、橋本を起用するCM企業を見ると、ソフトバンク、日本マクドナルド、日清食品、ロート製薬など、そうそうたる大企業ばかりだ。間違いなくトップアイドルとなった彼女の周辺で、一体何が起きているのか。
「メンバー間格差は深刻な問題になっている」とテレビ局関係者は明かす。
「そもそも、橋本はリーダーでもサブリーダーでもなく、一メンバーという存在です。彼女がブレイクした13年末から14年にかけては、『これでRev. from DVLの知名度も高まるはず』という期待が関係者やファンにありました。しかし、現状は見ての通りです。現リーダーの今井瞳、サブリーダーの秋山美穂、そして西岡も、世間に『名前すら知られていない』というのが実情でしょう」(テレビ局関係者)
このメンバー間格差が、新たな歪みを生んでしまった。西岡の脱退は何を意味するのか。
4日更新の西岡のオフィシャルブログによると、「デビューしてから、沢山の衣装に魅了されて、私も着る人が輝ける様な衣装を作って裏方としてファッションの世界に携わってみたい!と思うようになり、沢山悩んだ結果、夢を叶える為にもRev.との両立は難しいと考え、今回卒業を決意しました」とコメントを残している。
●不透明な脱退理由、すぐに復帰の可能性も
そもそも、Rev. from DVLは03年、男女混合ダンス&ボーカルユニットとして誕生したが、本野杏香、高橋菜々美、神谷帆南といったファンに親しまれたメンバーが次々と脱退している。メンバーが固定せず、悪くいえば落ち着かないチームだ。メンバーの新陳代謝というシステム自体は、アイドルグループでは珍しくないものの、不祥事などもないのに今回のような突然の脱退劇は違和感が拭えない。
前出の関係者は、「復帰もありえます」と語る。
「一度スポットライトを浴びた人間は、その快感を簡単には忘れられません。アイドルの肩書を捨てて別の道で成功することは簡単ではなく、現実に直面してすぐにタレント復帰する場合も多いのです」(同)
たとえば、元SUPER GiRLSの荒井レイラ(旧芸名 荒井玲良)は、グループ卒業後に裏方への転身を匂わせていたが、現在は舞台「ハッピーバースデー」の主演を務めるなど、表舞台で活躍を続けている。
「裏方の道を選ぶと聞いて多くのアイドルファンが思い出すのは、元モーニング娘。の石黒彩でしょう。彼女も服飾関係への転身をグループ卒業理由として語っていましたが、卒業わずか4カ月後に人気バンドLUNA SEAのメンバー、真矢と入籍。今はエッセイストやママタレントとして活躍しています」(同)
メンバー間格差に不満が溜まったのか、それとも男関係なのか……。西岡の脱退理由について現時点で詳細は不明だが、近しい関係者の間でもポジティブな内容ではないとの見方が強い。
むしろ、気になるのは橋本の今後だ。16年に公開された映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』(KADOKAWA)は大コケし、決して状況がいいとはいえない。アイドル評論家は語る。
「上戸彩も、かつてはZ-1というアイドルグループに所属していました。早々に脱退し、アイドル、女優へとステップアップしたのは誰もが知るところです。また、川島海荷も9nineを卒業したばかりですが、情報番組『ZIP!』(日本テレビ系)の総合司会に抜擢され、一時不調だった仕事は上向きになっています」
ネット上ではRev. from DVLについて、「グループとして体裁をなしていない。最後に残るメンバーは環奈かも」「売れる気配ないんだから、(橋本は)さっさと泥舟から逃げ出せよ」といった厳しい意見も見受けられるようになってきた。
橋本がグループ卒業を先延ばしにすればするほど、状況は悪化する可能性もある。
(文=行方賢/フリーライター)