3月22日の放送をもって、前身である『とんねるずのみなさんのおかげです』から数え、30年の歴史に幕を下ろしたバラエティー番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)。番組のエンディングで石橋貴明と木梨憲武の2人が代表曲『情けねえ』を“替え歌”で熱唱したことについて、いまだにインターネット上では称賛の声が上がっている。
「2人は、『この国を滅ぼすなよ』という歌詞を『バラエティーを滅ぼすなよ』に、『この国をおちょくるなよ』を『フジテレビをおちょくるなよ』と替えて歌い、それに共感する声が上がっています。ちょうどその翌週には、同じく長寿番組となっていた『めちゃ×2イケてるッ!』(同)が最終回を迎えたこともあって、その余韻がいまだ尾を引いているようです。しかし、世間の反応とは裏腹に、当のフジ社員の間からは、『今さらそんなこと言ったって、遅いんだよ……』という声が漏れ聞こえてきてますよ」(テレビ局関係者)
『みなさん』最終回は、“古き良き”時代のフジを知っている社員からすれば、センチメンタルな気分に浸れる部分はあったものの、現在制作の現場を担当する20~30代のスタッフからすれば、「お前らのせいで制作費がかさんで、こんなことになったんだ」という、憤りの声さえあるという。
「これまでにもさまざまなメディアで報じられてきましたが、とんねるずの2人のギャラは1回で1000万円以上ともいわれていました。ただでさえフジは視聴率の低迷に苦しみ、早期退職者募集までしているなかで、『みなおか』の制作費は1回で5000万~6000万円にも膨れ上がっていたんです。
今、フジでは制作のスタッフが毎週2日休みを取ると、月6万円もらえるらしいんです。働けば働くほど経費やら制作費やらがかさんでいくだけなので、それならちゃんと休んでもらって、その“対価”として金を払ったほうが、安上がりということらしいですよ。そんなフジのなかで、低視聴率にもかかわらず毎週多額の制作費を浪費していた『みなおか』の罪は大きいでしょう」(同)
一方で、レギュラーを1本失うことになったとんねるずの2人について、芸能界関係者が話す。
「とんねるずの所属事務所は、石橋さんが社長を務めていて、仕事の交渉などもすべて石橋さんが仕切っているんです。いろいろと昔のスタッフに声をかけて、新たな番組を企画したりもしたようですが、なかなか仕事が決まらない。結局、フジの局員とか、元番組スタッフに声をかけて、制作会社をつくろうと画策しているという話も聞こえてきます。石橋さんが放送作家をやって、制作のほうで仕事を取ろうと考えているみたいですね。
一方、4月からフジで石橋さんとミッツ・マングローブさんの2人のMCで新しいトーク番組が始まりますが、こちらも『話題にならないだろう』と局内にはすでに諦めムードが漂っており、先行きは明るくないと思いますよ。ちなみに、この番組の出演料は1回70万円と、だいぶ値引きしていると聞いています」
石橋の底力が試されるようだ。
(文=編集部)