俳優の山崎賢人が主演を務める連続テレビドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)の第7話が8月23日に放送され、平均視聴率は前回の10.8%から2.2ポイントアップし、自己最高の13.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録したことがわかった。
視聴率は初回の11.5%から7週連続で2ケタをキープしている上、視聴者からは毎回「感動した」「号泣必至」と称賛の声が続出しており、今期の連ドラのなかでは一番の話題作といえる。
第7話では、かつて東郷記念病院小児外科に入院していた倉田菜々子(福田麻由子)が病院にやって来る。現在は保育士として働く倉田は、同僚の馬渕健太郎(藤原季節)からプロポーズされたものの、過去に卵巣摘出手術を受けたことを言い出せないでいた。そこで、以前の担当医である瀬戸夏美(上野樹里)に相談し、そのことを馬渕に伝えてほしいとお願いする。
瀬戸は馬渕に「卵巣がひとつ残っていれば妊娠も可能だ」と説明し、2人は結婚へと進んでいく。しかし、倉田は倒れてしまい、入院することに。検査の結果、残された卵巣に異常が見つかる。卵巣奇形腫の疑いがあり、良性の場合は残しておけるが、悪性なら摘出しなければならない。そして、実際に一部の細胞を切除して検査しないと診断が下せない状態であった。
倉田は「赤ちゃん産めないかもしれないの? ひどいよ! 卵巣、片方あれば大丈夫だって言ったじゃん」と泣き出してしまう。後日、倉田は瀬戸に謝るが、全身痙攣を起こしてしまう。瀬戸は馬渕に病状を伝えつつ、倉田からのお願いで婚約指輪を馬渕に返した。一方、2人が別れることに納得できない新堂湊(山崎)は馬渕の職場を訪れる。
今回もハッピーエンドだったが、いくら倉田が過去に小児科に入院していたことがあるとはいえ、本来は婦人科の領域である手術を小児科医だけで行うという設定に疑問を感じる視聴者が続出している。
これまで同ドラマでは脚本に対する異論は少なかったが、「瀬戸先生は小児外科医なのに、婦人科の手術をできるのはなぜ?」「なんで成人女性の卵巣腫瘍の手術を小児外科医がやるの? 婦人科医の仕事ですよね」という声がインターネット上で噴出している。
また、術後に倉田の卵子が凍結保存されたことについても「真っ先に考えるべきでしょ。あんな行きあたりばったりの処置なんてあり得ない」「素人の私でも思いついたのに、新堂先生しか考えていなかったのはおかしい」という指摘がみられる。
今回は疑問が続出したものの、視聴率は自己最高を記録した。さらに、第8話では、産婦人科医院を舞台にしたドラマ『透明なゆりかご』(NHK)で主人公の母親役を演じている酒井若菜が、がんの息子を持つ母親役で出演することが明らかとなり、すでに話題を集めている。
病気に焦点を当てながら、まわりの人たちの「愛」をテーマに物語を紡いでいく『グッド・ドクター』。まだまだ、快進撃は続きそうだ。
(文=絢友ヨシカ/ライター)