山口真帆暴行事件に揺れるNGT48が、さらにあちらこちらに火の粉を振りまいている。同グループの荻野由佳を広告に起用したファッションブランド「Heather(ヘザー)」に苦情が殺到し、コンテンツの削除・謝罪へ追い込まれる事態となった。



 Heatherは4月17日にツイッターで、「『おぎゆか』こと荻野由佳ちゃんによるスペシャル連載がスタート」と告知。同ブランドの浴衣を着用した荻野の動画を公開したところ、「まだ暴行事件が解決されていないのに、なぜこのタイミングで起用したのか」「企業としてあり得ない」などとクレームが殺到した。さらに「もう2度とHeatherは買いません」との声も多く上がり、“不買運動”の動きが広まり始めた。

 こうした事態を受けてHeatherは、4月23日に公式サイトで「Heatherからお知らせ」と題した謝罪文を掲載。「先週公開したプロモーションについて、様々なご意見を頂戴いたしました。頂戴したご意見を踏まえ、本プロモーションに関するコンテンツを削除することといたしました。日頃よりご愛顧頂いているお客さまには、ご心配をおかけし申し訳ございませんでした。今後はより一層注意して活動を行ってまいります」と綴った。

 しかし、この謝罪以降もHeatherのツイッターアカウントなどには苦情が殺到。このプロモーションとは別の宣伝ツイートに対しても、「もう手遅れです。もっと早く判断できたはず」「今回の件で判断力や時代を読む力がなく、世論を知らない会社というイメージがついた」「あんな事件が起きて世間が注目しているのに、今さら『なかったことに』なんてできません」といった批判が書き込まれている。

 特に荻野は、以前から山口との不仲が指摘されており、暴行事件発覚後には事件への関与がもっとも強く疑われている。
そんななかで荻野を起用したため、Heatherは猛抗議を受けることになった。

 一方、これまでにNGT48を起用していた企業では、暴行事件発覚後から広告展開を自粛する動きが目立つ。発覚直後の1月には新潟県の「一正蒲鉾」がNGT48起用のテレビCMの放送を取り止め、「報道以上の事実確認ができておりませんが、ご意見を真摯に受け留め、CMでの放映を差し控えさせていただきます」と説明した。この一正蒲鉾の判断に対しては、「極めて優れた経営判断だ」と称賛する声が多くあがった。

 さらに、3月28日には「JR東日本新潟支社」がNGT48との広告契約を終了するとの報道が出た。同社担当者は「もともと3月いっぱいで終了する契約」と発表したが、事件の影響を疑う声は多い。

 地元の新潟市および新潟県も広報活動にNGT48を起用していたが、これまでに約2000件の苦情が寄せられ、その多くは「今後、広報活動に起用するな」など関係断絶を迫るものだという。

 3月26日には、冠番組『NGT48のにいがったフレンド!』(テレビ新潟)が終了した。

 4月21日に山口が卒業を発表し、事態の収束を図ろうとしているNGT48だが、事件の真相が解明して公表しない限り、グループとしての活動は元より、メンバー個人での活動も制限されることになるだろう。
(文=編集部)

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