天海祐希が主演を務める連続テレビドラマ『緊急取調室』第3シーズン(テレビ朝日系、以下キントリ)の第3話が4月25日に放送され、平均視聴率は前回より1.1ポイントダウンの12.3%だった。

 このドラマは、2014年、17年に放送された同名ドラマの続編。

警視庁捜査一課「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」に所属する主人公・真壁有希子(天海)ら取り調べのスペシャリストたちと被疑者たちの心理戦を描くストーリーだ。

 第3話では、“5億円を稼ぐ女”として話題のカリスマデイトレーダー・宝城理沙(筧美和子)が自宅で殺されているのが発見される。その後、隣に住んでいた平井かすみ(仙道敦子)が逮捕されたのだが、容疑は“殺人”ではなく“詐欺”。実は、5億円を稼ぐ女の正体は平井だったのだ。

 著書の売り上げを伸ばすため、若さと美貌を持つ宝城に金銭を支払い、自分の代わりに表舞台に立たせていた平井。しかし、殺害については自供せず、警察組織を無能扱いする。黙秘権を使って何時間も無言を貫く平井に、キントリメンバーも手を焼いていた。

 その後、宝城が高齢者相手の詐欺でお金をだまし取っていたことが判明し、被害者の高齢者全員が平井の母が入所する施設を訪れていたことがわかった。しかも、その施設では数カ月前に個人情報が記載されているアンケート200枚が紛失する事件が起きていた。

 この事件に宝城はもちろん平井もかかわっていると見た真壁たちは、平井の母を取調室に呼び、一世一代の大勝負に出たが、平井はまったく動揺しない。あえなく失敗か……と思ったところで、実は真壁たちが狙っていたのは平井を連れてきた施設職員であることが明かされた。宝城にアンケートを渡し、さらに大金に目がくらんで宝城を殺害したのも、この職員だったのだ。


 とはいえ、平井の詐欺容疑が晴れたわけではない。そこで、真壁たちは再び平井に心理戦を仕掛けて、見事に自供を引き出した。

 今回、視聴者の関心を集めたのが、初の“悪女”を演じた仙道。これまでは、どちらかというとおとなしくて上品な女性や母親役が多かった。昨年放送されたドラマ『この世界の片隅に』(TBS系)では、主人公・すずの母親役で23年ぶりに女優復帰を果たし、「優しそうなお母さん」「久しぶりに見たけどやっぱり演技いいな」との声が上がっていたが、今回はまったくの真逆の役だ。

 それだけに視聴者の驚きも大きかったようで、「久しぶりに仙道敦子を見たけど、こういう悪役もハマりますね」「存在感がすごい」「仙道さんの演技はゾクゾクしたなぁ。実力派が悪役だとドラマが締まっておもしろい」「仙道敦子、ブランクをものともしない名演技」と称賛の声が続出した。

 毎回、良くも悪くもゲストに注目が集まる『キントリ』。次週は「“あざとい女”役がハマりすぎる!」と話題の松本まりかが登場する予定だが、果たしてどんな演技を見せてくれるのだろうか。
(文=絢友ヨシカ/ライター)

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