パ・リーグLIVE?DAZN?ニコ生?radiko?今年のプロ野球は何で見るべきか?

 プロ野球観戦というと昭和から続く娯楽だが、ここ数年はネットの普及と発展のおかげで大きく様変わりしてきている。テレビ放送のみだったころは、中継映像が見られるのはジャイアンツか地元球団だけ、みたいな状態だったが、いまはネット配信サービスのおかげで、地元以外の球団の試合も視聴しやすくなった。

 ネット配信サービスなら、BS/CSの有料チャンネルを複数契約するより安価に済ませやすい。スマホやパソコン、タブレットなどで視聴できるので、外出先や作業中の「ながら」でも視聴しやすく、試合中のCMもなく、延長戦になってもヒーローインタビューや監督インタビューまで見られる。さらに配信サービスによっては、視聴者コメントのようなネットならではのおもしろさもある。

 しかしどの試合をどの配信サービスで視聴できるかは、その試合を主催する球団次第。公式戦の半分は自球団が主催するいわゆるホームゲームだが、もう半分は相手球団主催のビジターゲームとなる。応援する球団の主催試合(ホームゲーム)だけを視聴できても、全試合の半分にしかならない。

 なるべく多くの試合を見ようとすると、実はパシフィック・リーグ(パ・リーグ)だけなら簡単なのだが、セントラル・リーグ(セ・リーグ)は球団ごとに配信サービス対応がバラバラなので、どこのサービスと契約するか、かなり悩ましい。今回はそうしたお悩み解決の一助となるべく、主要なプロ野球公式戦の配信サービスをピックアップして解説しよう。

●パ・リーグ主催試合は「パ・リーグLIVE」がコスパ抜群!

月額料金:462円(税別/ソフトバンクモバイル・ワイモバイルユーザーは無料)
配信試合:パ・リーグ球団の主催試合
対応機器:スマートフォン・タブレット

 パ・リーグは2018年より、リーグ全体のネット中継の配信パートナーとして「Rakuten TV」「DAZN」「パ・リーグLIVE」「パ・リーグTV」と提携している。

 このうち、パ・リーグ球団のファンにもっともオススメなのが、「パ・リーグLIVE」だ。こちらはソフトバンクのサービスなのだが、別にホークスびいきというわけでもなく、パ・リーグ全球団の主催試合をすべて配信している。パ・リーグのどの球団にとっても、公式戦143試合中、視聴できないのは交流戦のビジターゲーム9試合だけ。これで月額462円なのだが、桁違いにコストパフォーマンスが良い。

 実はこのパ・リーグLIVE、月額462円のYahoo!プレミアムのサービスのひとつ、という位置づけになっている。Yahoo!プレミアムは拡販のためにソフトバンクグループを挙げていろいろなコンテンツやサービスを詰め込んでいるので、契約するのなら、ほかのコンテンツ・サービスも要チェックだ。とくにYahoo!プレミアム向けの読み放題サービスでは週刊ベースボールが読めたりするので、プロ野球ファンはそれだけで元が取れたりする。ただしYahoo!プレミアムの内容はしょっちゅう変わっているので、来年以降もこのお得さが続くかは不明だ(ちなみに去年のパ・リーグLIVEはソフトバンクモバイルの大容量データ契約者専用だった)。

 このほかにも「RakutenTV」や「パ・リーグTV」などもパ・リーグの全試合を中継するが、パ・リーグLIVEほどコストパフォーマンスが高くない。Rakuten TVの年間契約も悪くないのだが、レギュラーシーズンの試合なら、4月~10月の7カ月間だけでイイので(チームの成績が悪ければ9月まででもOK)、年間契約のお得感は少ない。

●セ・リーグファンにオススメな「DAZN」

月額料金:1750円(税別/NTTドコモユーザーなら980円)
配信試合:パ・リーグ全球団・ジャイアンツ・ベイスターズ・ドラゴンズ・タイガース主催試合
対応機器:スマートフォン・タブレット・パソコン・PS4・Apple TV・Amazon Fire TV・Chromecastなど

 スポーツ専門の動画配信サービス「DAZN」は、世界中のさまざまなスポーツ中継を配信するサービスだ。メジャーリーグや国内外のサッカー、球技や格闘技、モータースポーツなどが見放題という、スポーツ好きの人には非常にありがたいサービスだが、日本のプロ野球も試合中継を配信している。価格はそこまで安くないので、パ・リーグファンならば前述のパ・リーグLIVEのほうが安くてオススメだが、セ・リーグにとっては複数球団に対応する貴重なサービスとなっている。

 ただし今年のDAZNは、セ・リーグではカープとスワローズの主催試合を中継しない。実は去年のDAZNでは、ジャイアンツ以外の全球団の主催試合を配信していたのだが、今年はジャイアンツが加わった代わりに、カープとスワローズ、奇しくも昨年のセ・リーグ1位2位球団が抜けてしまった形になっている。

 主催試合を配信するジャイアンツ・ベイスターズ・ドラゴンズ・タイガースからすると、レギュラーシーズン143試合中、約25試合が中継されないが、大半の試合が中継されるので、かなりコストパフォーマンスの良いサービスとなる。特にドラゴンズにしてみると、ほかにネット配信サービスがないので、DAZNがもっともオススメだ。

 しかしカープとスワローズにとっては、試合の半数にあたるホームゲームが中継されないので、ビジターゲームのためだけに契約するかは微妙なところである。

 スワローズに関しては、球団の第2株主であるフジテレビを優先するので、DAZNに放映権を販売しないということだろう。しかし後述するフジテレビ系のネット配信サービスで主催試合を視聴できるので、スワローズファンはDAZNではなく、そちらを契約するのもオススメだ。

 カープはというと、地元放送局を優先する傾向があるようで、その流れで主催試合をDAZNで配信しないようだ。昨年のDAZNではカープ主催試合だけ「広島以外でのみ視聴可能」という制限があり、再生するときにアプリが位置情報を確認するようになっていた。地元放送局への配慮だったと思われるが、今年は配信自体がなくなってしまった。

 広島であれば、地元局が必ずカープの試合を中継してくれるのだが、広島以外のファンにはちょっと厳しいところでもある。特にカープはここ数年の好成績や優秀な選手のおかげで全国的にファンも増えている。そんな状況なのに、広島以外での試合視聴が困難になってしまったというのは、ちょっと残念な話だ。

●とにかく全球団の試合を視聴したいなら「スカパー!」(ちょっと高いけど)

月額料金:3685円(税別/別途基本料金390円が必要)
配信試合:プロ野球全試合
対応機器:スマートフォン・テレビ

 衛星放送の「スカパー!」の「プロ野球セット」なら、セ・パ全12球団の公式戦をすべて視聴できる。基本的にはテレビで見る人向けの有料チャンネルサービスだが、おまけとして契約者はスマホからもネット経由で視聴できるようになる。

 全球団の全試合を一括で見られる唯一のサービスで、当然だが、セットに含まれる12個のチャンネルのほかの番組も見られる。しかし有料チャンネルなので、月額料金は3685円と、ネット配信サービスに比べるとちょっと高価。ライトなプロ野球ファンにはオススメしにくい。見られる試合が少なくても、もうちょっと安いネット配信サービスで済ませ、浮いたお金で球場に行く機会を増やしたほうが良いかな、とも思うところだ。

●地方球団ファン、とくにカープファンには頼もしい「radiko」

月額料金:無料(プレミアム会員は350円【税別】)
配信試合:ラジオ放送に準ずる
対応機器:スマートフォン・テレビ

「radiko」はAMラジオとFMラジオをインターネット経由で聴取できるというサービスだ。自分がいま居る地域のラジオ局の番組であれば、無料でリアルタイムおよびタイムフリー聴取ができ、さらに月額350円のプレミアム会員になると、全国のラジオ局を聴取できるようになる。

 音声のみなので、映像配信に比べると臨場感に欠けるところもあるが、ラジオにはラジオならではの良さがある。まず試合の動きをすべて声で実況してくれるので、画面を見る必要がなく、移動中や作業中でも楽しみやすい。動画配信に比べるとデータ通信量が格段に少ないので、1試合をまるごとWi-Fi外で聴取しても、すぐにギガ残量が尽きるということもない。ラジオよりテレビのほうが良いと思われがちではあるが、実は使いどころによってはラジオの方が便利だったりするのだ。

 ただし試合のラジオ中継があるかどうかは、ラジオ局や球団(あるいは放送権を持っている企業)の意向次第だ。たとえばスワローズ主催試合は放送権を持つニッポン放送ですら巨人戦を優先していたりする。しかし地方のラジオ局は地元球団の中継を優先する傾向があり、たとえば広島のRCCラジオはカープ主催試合の完全中継を謳っている。広島以外に居住するカープファンにとっては、radikoのプレミアム会員は非常に頼もしいサービスだ。

●ベイスターズファンの救世主「ニコニコ生放送」

月額料金:無料(プレミアム会員は540円【税別】)
配信試合:ベイスターズ主催試合
対応機器:スマートフォン・タブレット・パソコン

「ニコニコ生放送」ではここ数年、ベイスターズの主催試合の生中継を無料配信している。ちなみに筆者もベイスターズファンなのでかなりお世話になっていて、昨年はDAZNを契約していたのにホームゲームはわざわざニコニコ生放送で視聴していたくらいだ。

 ニコニコ生放送の最大の特徴は、なんといっても視聴者によるリアルタイムコメント表示があることだ。応援や期待、不安、解説、ヤジ、賞賛、ジョーク、世間話などなど、ほかの視聴者のコメントとともに試合を観戦するのは、テレビやほかの配信サービスにない唯一無二の魅力になっている。

 たとえば「ハマのプーさん」こと宮崎敏郎内野手の打席ではハチミツやクマの絵文字をコメントするなど、コメントならではの応援も楽しい。応援歌をそのままコメントで歌ったりもするし、ネットスラングなどが飛び交うのもまたおもしろい。実際のところ、コメントを表示すると試合映像が見にくくなるが(とくに試合が大きく動いた瞬間はコメントで画面が埋まる)、しかしコメントを読み書きしながらの観戦をオススメしたい。

 テレビ放送やほかの配信サービスに比べ、「雰囲気がユルい」のも特徴となっている。ニコニコ生放送では基本的に解説者はつかず、フリーアナウンサーによる実況のみなのだが、コメントを拾いながら実況したり、コメントがツボに入った実況者が放送中に爆笑したりと、かなりフリーダムな雰囲気で視聴者と一体感のある実況を楽しめる。

 ちなみに昨年まではAbemaTVもベイスターズの主催試合を無料配信していたが、今年は配信していないので、無料配信はニコニコ生放送だけとなる。しかしニコニコ生放送は視聴者が多すぎると無料会員から追い出していく仕組みを取っているので、確実に視聴するなら、月額540円のプレミアム会員が必要になってくる。

 ベイスターズなんてそんな人気ないだろう、と思われる方もいらっしゃるかも知れないが(筆者だってそう思っていた)、ところがどっこい、最近のベイスターズ人気は想像以上のものがある。3月のある平日昼間に行なわれたオープン戦のニコニコ生放送の中継では、延べ視聴者数が10万を超え、無料会員はどんどん追い出されるという状態だった。シーズンがスタートしてから、4月後半の絶不調10連敗もあってチームは低迷しているものの、ニコニコ生放送は毎試合満員状態で無料会員は追い出されまくり。人気があるのはファンにとっても嬉しいことだが、おかげで観戦しにくくなってるのはちょっと悲しくもある。

●スワローズファンならフジテレビの「FODプレミアム」

月額料金:888円(税別)
配信試合:スワローズ主催試合
対応機器:スマートフォン・タブレット・Amazon Fire TV

 スワローズは、第2株主がフジ・メディア・ホールディングスという関係もあって、主催試合はすべてフジテレビ系の有料CSチャンネル「フジテレビONE」で放送しつつ、そのネット配信サービス「フジテレビONE・TWOsmart」(月額1000円~)やフジテレビのネット配信サービス「FODプレミアム」(月額888円)で配信している。

 スワローズの主催試合はDAZNで配信していないので、ファンにとってFODプレミアムはありがたいサービスなのだが、逆にいうと、資本関係のあるフジテレビ系を優先しているからDAZNに映像提供しない、という見方もできる。DAZNに配信してくれないと、ライバル球団のファンがビジターゲームを視聴しづらくてツラいのだが、このあたりは球団の方針なのでどうしようもない。

 ともあれ、スワローズファンはホームゲームを視聴できるこれらのサービスか、ビジターゲーム(カープ主催試合を除く)を視聴できるDAZNのどちらか、あるいはそれら両方を契約するのがベストだろう。ちなみにFODプレミアムはライブ配信のみだが、フジテレビONE・TWOsmartはアーカイブ配信にも対応するので、時間が合わずに生中継を視聴できないことが多い人は、フジテレビONE・TWOsmartがオススメだ。

●ジャイアンツファンは「ジャイアンツLIVEストリーム」

月額料金:1500円(税別/無料のGIANTS ID会員なら1000円)
配信試合:ジャイアンツ主催試合・対ベイスターズのビジターゲーム・対タイガースのビジターゲーム・交流戦のビジターゲーム
対応機器:スマートフォン・パソコン

 ジャイアンツは「ジャイアンツLIVEストリーム」というサービスで、主催試合と一部のビジターゲームを配信している。DAZNと価格的に大差がないが、こちらもビジターゲームをそこそこ配信するので、DAZNとどちらにするか悩ましいところだ。

 といっても、そもそもジャイアンツの主催試合は日本テレビ系列の地上波やBSで全国中継されることが多い。無料のテレビ放送だけでもそこそこOKなのは、人気球団の強みといえるだろう。もちろん放送では削られがちなヒーローインタビューや監督インタビューもネット配信なら見られるし、過去の試合のアーカイブやダイジェストなども配信されている。機能もコンテンツも充実しているが、月額料金はそこそこかかるので、それだけのためにジャイアンツLIVEストリームを契約するかどうかは悩ましいところだ。

 このほかにも日本テレビの子会社である「Hulu」でも主催試合を中継している。Huluは月額933円とやや安く、ドラマや映画などプロ野球以外のコンテンツも楽しめるので、そのあたりも興味があるならば、コストパフォーマンスの高いサービスとなる。

●タイガースファンは「虎テレ」がお得で楽しい

月額料金:600円(税別)
配信試合:タイガース主催試合・対ジャイアンツのビジターゲーム・交流戦のビジターゲーム
対応機器:スマートフォン・タブレット・パソコン

 タイガースは球団公式の「虎テレ」で主催試合とビジターゲームの一部を配信している。ニコニコ生放送でベイスターズの主催試合が見られれば、DAZNと比べても見られないのは対ドラゴンズのビジターゲームだけ。これが月額600円なのだから、タイガースファンにとっては抜群にコストパフォーマンスの良いサービスだ。

 虎テレでは独自に「熱狂メーター」という機能を提供している。これは視聴者がクリックした「よっしゃ!」ボタンと「そりゃないで……」ボタンを集計してグラフ表示するというもの。ニコニコ生放送などのコメント機能は、ときには誹謗中傷などが流れることもある。さすがに球団公式サービスでそうしたコメントを流すわけにいかないが、「よっしゃ!」と「そりゃないで……」の2つだけならば問題ないというわけだ。

 実際にグラフを見てみると、タイガースが失点した瞬間に「そりゃないで……」が殺到しているのがわかる。得点した回も、追加点のチャンスで期待の打者が凡退とかだと「そりゃないで……」になるのがおもしろい。

 ハイライト映像も充実していて、熱狂メーターの月間ランキングやキーワード検索などで過去の映像を再生したり、マイリストを作ったりもできる。単一球団の独自配信サービスとしてはそこそこ安価な虎テレだが、サービス内容は他球団のファンから見ても羨ましいくらいの充実ぶりだ。
(文=白根雅彦)

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