「ストレスが溜まっている」「集中力が足りない」「やる気が出ない」…。
「なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?」(著:道江美貴子)より
[Contents]
◆精神安定のカギは食べること。メンタルを整える食事とは?
1.ストレスが溜まっている場合
2.集中力が足りない場合
3.やる気が出ない場合
◆「ストレス」「集中力散漫」「やる気が出ない」を吹き飛ばせ!
1.ストレスが溜まっている場合
食生活によって体調がよくなったり、悪くなったりするように、われわれの「心」も食べるものに影響されます。心をコントロールしている脳も食事からの栄養で動いているのですから、考えてみれば当然のこと。脳の栄養状態によっては、心も元気がなくなってしまいます。
反対に、脳の働きを助ける栄養を補給すれば、脳の働きもよくなり、心も安定します。食事によって、メンタルも整えられるのです。
たとえば、ストレスが溜まっているとき。ストレスに負けないメンタルをつくるのに必要な食べ物はどんなものか、「栄養素」「食事」「飲み物」に分けて、それぞれ挙げてみます。
①ストレスに効く栄養素
・トリプトファン(アミノ酸)
職場の人間関係や仕事の忙しさなど、理由はさまざまですが、人間だれでも精神的に、ストレスを感じて、イライラしたり不安になったりすることがあるでしょう。そういうとき、脳はストレスに対抗するため、「抗ストレスホルモン」と呼ばれる神経伝達物質を分泌します。その代表的なものがセロトニンです。
セロトニンは精神を安定させて、イライラを鎮めたり、気持ちを楽にしたりしてくれます。また、質のよい睡眠をもたらす働きもあります。そして、その材料となるのが、アミノ酸の一種であるトリプトファンです。
・ビタミンC人はストレスを感じるとビタミンCの消耗が激しくなります。これはビタミンCが抗ストレスホルモンの合成に必要な栄養素だからです。ビタミンCは、体に蓄えられない栄養素なので、ストレスが多いときには、こまめに補う必要があります。
②ストレスに効く食事
トリプトファンはアミノ酸なので、基本的にたんぱく源に多く含まれています。とくにカツオ、マグロ、大豆、牛乳などがおすすめです。
一方、ビタミンCを多く含むのは、キウイ、イチゴ、オレンジなどの果物やピーマン、ゴーヤ、ブロッコリー、キャベツなどの野菜があります。
トリプトファンとビタミンCが一緒にとれるメニューとしては、「豚肉の生姜焼とキャベツの千切り」や「豚肉入りのゴーヤチャンプルー」などがおすすめ。ゴーヤのビタミンCは炒めても壊れにくいのが特徴です。
また、豚肉に含まれるビタミンB1は、神経の働きを正常にする作用があるので、ストレス対策にはぴったりです。
③心を癒やす飲み物
仕事終わりにほっと一息つきたいときや、仕事で煮詰まってリフレッシュしたいときなどにちょうどいいのが、トリプトファンの豊富な牛乳を使った飲み物。たとえば、同様にトリプトファンの多いバナナと牛乳を合わせた「バナナミルク」などはいかがでしょうか。
また、ココアもリフレッシュにぴったり。ココアにはテオブロミンというリラックス効果のある成分が含まれているので、温めた牛乳でホットココアをつくれば、疲れた心も癒やされます。
2.集中力が足りないとき
集中力が足りなくて仕事が進まないというときは、脳の栄養が足りていない可能性があります。集中力を高めるのに最適なものを、栄養素と食事に分けて説明します。
①集中力を高める栄養素
・炭水化物脳の栄養といえばブドウ糖。ごはんやパンに含まれる炭水化物や甘いものに含まれる糖質からつくられます。糖質が不足して、ブドウ糖が足りなくなると、脳の働きが悪くなり、頭がぼーっとします。それが集中力の低下を招きます。
・EPA & DHAEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)とは、とはイワシ、サバ、サンマなどの青魚、カツオやマグロに多く含まれる栄養素。これらは脳の神経組織に働きかけて脳の機能を高め、集中力のほか、記憶力や気力をアップさせます。即効性はありませんが、集中力を高めたいなら、日ごろから積極的にとっておきましょう。
②集中力を高める食事
すぐに集中力を高めたいときは、炭水化物で糖質を補給。ただし、GIの高い食べ物は、血糖値が急激に上がるため、食べた後に眠くなりやすいので要注意。ベジ・ファーストを心がけ、GIの低い玄米や雑穀米などを選ぶとよいでしょう。
→NEXT:「最近やる気が出ない……」 やる気が出る食べ物とは?
3.やる気が出ない場合
頑張ろうという気持ちはあるのに、「何もやる気が起きない」「何をやるにも面倒」というときは誰にでもあります。体の疲れが原因でないときは、やっぱり脳の栄養不足が原因かも。食べ物の力で脳の働きを復活させましょう。
ここでは栄養と食事、あわせて間食についてもご説明します。
①やる気を出す栄養素
人のやる気に関わる脳内物質は、ドーパミンとノルアドレナリンです。ドーパミンは、気持ちを高揚させ、モチベーションを高める働きがあります。ノルアドレナリンはドーパミンからつくられ、これも意欲を高めてやる気を起こす働きがあります。この2つの物質の原料となるのが、アミノ酸のチロシンとフェニルアラニンです。
②やる気を出す食事
チロシンが多く含まれている食材には、チーズなどの乳製品のほか、たらこ、ちりめんじゃこ、ピーナッツ、大豆(大豆製品)、魚介類などがあります。
一方、フェニルアラニンは、チーズや大豆(大豆製品)のほか、小麦粉(強力粉)、卵、アーモンド、ピーナッツ、かぼちゃ、じゃがいも、ごま、肉や魚などに多く含まれています。
これらを摂取するには、次のようなメニューがおすすめです。
・シーフードグラタン+サラダチロシンとフェニルアラニンが豊富な魚介類とチーズを合わせて摂取できるシーフードグラタン。サラダには、豆サラダなどを選ぶといいでしょう。
・レバニラ定食レバーはチロシンとフェニルアラニンに加えて、ドーパミンを生成するときに必要な、鉄・ビタミンB6・葉酸も豊富に含まれているので、やる気を出したいときに超おすすめの食材。
刺身はチロシンとフェニルアラニンが豊富。刺身でなくても焼魚定食や煮魚定食でもOKです。
サバ、サンマなどの青魚やマグロは、脳の働きをよくするDHA・EPAも豊富なので一石二鳥。野菜の小鉢をプラスできるなら、鉄・葉酸が豊富なほうれん草などの青菜のおひたしを選ぶといいでしょう。味噌汁の具は豆腐がGOOD。
③やる気を出す間食
間食でパパッとやる気を引き出す栄養を補給したいときに効果的なのが、ピーナッツや豆乳。やる気が出ないときは、カフェラテをソイラテに替えてみましょう。
このほか、バナナもフェニルアラニンが豊富な上、ビタミンB6も含んでいるので、やる気が出ないときにぴったりの間食です。
「ストレス」「集中力散漫」「やる気が出ない」を吹き飛ばせ!食べる物を選んでメンタルを整えよう
いかがでしたか?メンタルが安定しないときの、それぞれの場合について、さまざまな対応策がありましたね。食事でメンタルを整え、仕事に集中できる心と体を作りましょう。
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(クロスメディア・パブリッシング)
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