インスリンの分泌量を抑える

 太りにくく痩せやすい体をつくるためには、食事の内容だけでなく、食事のタイミングにも気を配ることが大切です。具体的には、ちょこちょこ小まめに食べる、あるいはダラダラ食べ続けるのがとても悪いんですね。

 では、どのようなタイミングで食事を摂ればいいのでしょうか。

 ここでインスリンというホルモンを紹介したいと思います。インスリンは体脂肪を増加させる原因となるホルモンです。満腹感を感じさせるホルモンにも関係していて、インスリンの分泌量が増えると、満腹感を得られにくくなってしまいます。

 糖質をちょこちょこ食べる習慣がついてしまうと肥満につながって、インスリン抵抗性が発生してしまいます。インスリン抵抗性とは、インスリンが効きにくい体の状態のことで、さらなる肥満の悪化や糖尿病の発症の原因になります。

 インスリン抵抗性が高まれば高まるほど、インスリンの分泌量が増えるため、反動で空腹感を感じやすくなって、太りやすくなります。肥満になるほど、さらにインスリン抵抗性が悪化していく悪循環になってしまうんですね。

 この悪循環を断ち切るためのポイントのひとつが、食事のタイミングです。インスリンの分泌量が多い状態が長時間続くほど、インスリンの抵抗性が増してしまうことがわかっています。逆に、インスリン抵抗性を治すために大切なのが、1日の中でインスリンが分泌されていない時間を長くすることです。

 8~12時間断食をすることによって、血圧、コレステロールや中性脂肪、血糖値、インスリンの低下をもたらすことが示されています。そうはいっても、断食をするというと、すぐにお腹が減ってしまって続かないのではないか?と心配になる方も多いでしょう。

そこで、提案させていただきたいのは、お手軽ファスティングです。ファスティング(=Fasting)とは、英語で「断食」という意味です。断食と聞くと、つらい修行のようなイメージを持たれるかもしれません。そういったつらいものではなく、「お手軽な」断食です。

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まずはお手軽断食にチャレンジ

 わかりやすいのは、①24時間ファスティング。夕食を食べたら、次の日の夕食まで食事をしないということです。もちろん、水分は十分摂っていただく必要があります。ただし、水やお茶、ブラックコーヒーなどを選び、砂糖や人工甘味料の入った飲料は避けましょう。

 また、夏場など発汗が多い時期の場合は、塩分も補給しておくとよいですね。なるべく忙しい日にファスティング日を設定すると、空腹感が気になりにくいのでよいですね。

 いきなり24時間もファスティングするなんて、大丈夫か心配な方や、24時間では長過ぎてつらい方は、②16時間ファスティングにチャレンジしてみましょう。

 16時間と言われると結構長い!と思われるかもしれませんが、つまりは「朝食抜きファスティング」です。

夕食を早めに食べ終わって、それから夜食や甘い飲み物を摂らず、それから翌日の昼食まで食事や糖分を摂らなければ、16時間ファスティングの完成です。週1回~隔日の間で、続けやすい頻度で試してください。

 ファスティングを取り入れることによって、ダイエット効果に加えて、インスリン抵抗性を減らし糖尿病の予防や改善に役立ちます。そのほか、血圧やコレステロールの低下作用は、心血管疾患を予防する効果も期待できます。

 注意点としては、ファスティングによって、脱力感や空腹感、脱水症状、頭痛、集中力低下、低血圧、失神などの副作用を起こす可能性がゼロではないということがあります。

 とくに持病があって通院をされている方や、そのほか疾病がある方、お薬を飲まれている方は主治医や栄養士と相談してから行うのが安全です。

 また、妊娠中や授乳中の女性、高齢者の方、免疫不全の方や、BMI18・5を下回るような痩せ型の方、拒食症や過食症の方にはファスティングはおすすめできません。

 ファスティングは糖尿病患者さんの改善につながる可能性がある一方で、低血糖症の危険があるため、必ず主治医と相談・検討してから医師の指導のもとでおこなうよう注意しましょう。

医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣(著:CHIEKO)より

痩せる&太らない食習慣〜お手軽ファスティング
『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』 (クロスメディア・パブリッシング)

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