若手の社会人が「学生気分が抜けていない」と注意されることがあります。意識や行動に対する注意ですが、具体性がないのでどうすればよいのかわからない人も多いはずです。
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1.社会人と学生、立場や責任の違い
社会人と学生の違いとは何でしょうか。
もっともわかりやすいのが立場、つまり、お金を払って勉強する立場と、何らかの対価としてお金をもらう立場の違いですね。
学生は勉強熱心でなくても学校に在籍できますが、社会人は直接または間接での収益への貢献が求められます。
社会人には収入に見合った税金を納め、選挙を通して国政に関わる義務があります。社会的責任というものです。
一方学生時代は社会参加のための準備期間といえ、成人していたとしてもその社会的責任には限定的な部分があります。

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2.社会人に求められる資質
社会人に求められる資質について考えてみましょう。
重要なのは自律と自立、そして社会を構成する一員として責任を自覚することです。
そのためのポイントを解説していきます。
2.1.自律的に物事を考えられる
自律とは自分で自分をコントロールできることであり、誰に指示されなくても、自発的に、局面ごとに必要なことを考え、行動に結びつけられることです。
2.2.経済的、精神的に自立している
経済面でも精神面でも誰かに依存することなく、生計を立て、生活していけるのが社会人の基本です。
高収入でも生活が破綻していたり、家族に依存していたりするようでは社会人としては問題ありです。
2.3.社会のルールやモラルを守る
社会生活のルールやモラルは社会全体が円滑に運用され、大多数の人が快適に過ごすために作られたものです。
自分本位にルールやモラルを逸脱したり、無視したりする人は、社会的責任を果たしているとはいいがたいです。
2.4.社会や仕事に対する責任感がある
社会人になっても政治や経済に関心をもたないままでいると、何年経っても社会や仕事のしくみを理解できません。
その結果、社会や仕事に対する責任を自覚できないまま、年齢だけを重ねてしまう人がいます。

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3.「学生気分が抜けていない」といわれるのはなぜ?
ビジネスマナーや身だしなみは社会人の基本といわれますが、それらは本人が必要と思えばいつでも身につけられます。
ただし、きちんとしたマナーや身だしなみを維持するためには、生活習慣や人との向き合い方を社会に適合させる必要があります。
名刺交換や冠婚葬祭などのマナーを覚えただけで、社会人としてあるべき姿を本質的に理解していない社会人も多いようです。
これが「学生気分が抜けていない」と言われる原因と考えられます。
学生は失敗も恥も限定されたものですが、社会人の場合は生活する上での損失につながります。
社会人にとってもっともダメージが大きいのは、顧客や取引先などの外部からの叱責と損失です。
先輩や上司があれこれ注意するのは、失敗を回避させようとする親心でもあります。

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