苦労や努力の跡は見せない、ハリウッド女優のブレない生き様

ジュリア・ロバーツ、ジェニファー・ロペスなど、大人のが活躍するアメリカのエンタテインメント界。

そのなかに、ひと際輝きを放つ女優がいます。

彼女の芸能界入りのきっかけは、17歳のときにビキニ姿で出演した南米向けのペプシコーラのコマーシャルでした。以後、出身地のバランキヤ、首都のボゴタ、マイアミ、ロサンゼルスと拠点を移すたびにキャリアアップ。

ラテン系だけではなくアメリカ全土に知られるようになったのは、2009年に始まった人気テレビドラマ『モダン・ファミリー』です。ソフィアに惚れ込んだプロデューサーが、彼女のために書いたという役がグロリア。息子を連れてリッチなアメリカ人と年の差婚をする、コロンビア出身のセクシー美女を演じています。また、主な出演映画は、今年2月に日本で公開された『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』などです。

2012年と2013年にはアメリカテレビ界でもっとも稼いだ女優となりましたが、成功までの道のりは平坦ではありませんでした。18歳で結婚、20歳で出産、離婚してシングルマザーとして息子を育てながらの芸能活動。さらに殺人事件で兄を失い、弟はアメリカからコロンビアへ強制送還。自身もガンのため甲状腺を摘出しています。

Sofia Vergaraさん(@sofiavergara)が投稿した写真 - 2015 4月 5 2:09午後 PDT

幾多の苦難を乗り越えてきた彼女。今は、映画『マジック・マイク』で男性ストリッパーを演じた肉体派、ジョー・マンガニエロと婚約中で幸せいっぱい。ハリウッド屈指の美男美女カップルは、世間の注目を集めています。

Sofia Vergaraさん(@sofiavergara)が投稿した写真 - 2015 4月 8 9:06午前 PDT

胸元が大きく開いたワイン色のドレスで『Vanity Fair』最新号の表紙を飾ったソフィア。インタビューでは、セクシーさだけが売りというラテン系女性のステレオタイプを演じているのかという問いに、悪びれることもなくこう答えています。

（体型を強調する）同じタイプのドレスをまた着ているって、マスコミに言われるけど、じゃあ、一体私に何を着て欲しいわけ？私がこういう服を着るにはちゃんと理由があるからなのに。

「Vanity Fair」より翻訳引用

ソフィアは、喜怒哀楽の激しいセクシーなラテン系美女という、一般のアメリカ人が抱くステレオタイプを演じ切ることでチャンスをつかんできました。その姿には気負いも気取りもありません。

アメリカに20年近く住みながら、スペイン語訛りの強い英語も自覚しています。率直な発言も嫌味がなく、逆にそれが魅力的。英語が下手だという自虐ネタで笑いを取れるのも、彼女の人柄によるところが大きいと思います。

Sofia Vergaraさん(@sofiavergara)が投稿した写真 - 2015 4月 13 9:52午前 PDT

新作は全米で5月に公開される、リース・ウィザースプーン共演の『Hot Pursuit』。

ソフィアが製作総指揮、リースが製作、監督はアン・フレッチャーと、女性による女性のための女性が主演のコメディ映画です。撮影現場はさぞかし賑やかで楽しかったことでしょう。

『Vanity Fair』によると、リースは「こんなに魅了された人は初めて」と、ソフィアのことを語っています。2人が演技を超えた友情を築いているのは、ソフィアのインスタグラムからも一目瞭然。リースを「マイ・リトル・ポニー」と呼んで、誕生日を祝うポストや彼女とのツーショットが見られます。

ソフィアの魅力は美貌だけではありません。実は長けたビジネスウーマンでもあるのです。1990年代はスペイン語のテレビ局が権力を持ち、活躍の場がそこに限られていたラテン系タレントは言いなりになるしかありませんでした。そこでソフィアは1994年、マネージャーとともに、ラテン系のタレント・マネージメント会社「Latin WE」を立ち上げ、彼らの権利確保と活躍の場を広げるために貢献しています。

彼女の魅力は、観客が見たい役、そして自分が演出したい役をよく理解している点だと思います。

観客はその姿に魅了されずにはいられない、元気をもらえる女優です。 

シェフ 三ツ星フードトラック始めました【初回生産限定】
6月24日発売
Blu-ray　4,743円（税抜） / DVD　3,800円（税抜）
発売・販売元：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント　
© 2014 Sous Chef, LLC. All Rights Reserved.

［Vanity Fair,Entertainment Weekly］

（ぬえよしこ）