主演作『黄金のアデーレ 名画の帰還』がいよいよ27日に公開されるヘレン・ミレン。先日の東京国際映画祭でも、70歳とは信じられない艶やかなたたずまいを見せてくれました。
そんなヘレンの魅力を検証してみます。

レッドカーペットの女王とセクシーな靴

『クィーン』でエリザベス女王を演じたヘレンですが、圧倒的な存在感でレッドカーペットでも女王の貫禄を見せつけています。カジュアルだってバッチリ。

ファッションの秘密兵器は、彼女が「ストリッパーの靴」と呼ぶセクシーなフットウェアなんだそう。足元にも要注目です。

グランドスラムまであとひとつ

アメリカのエンタメ界に「EGOT」というのがあります。これはTV界のエミー賞、音楽界のグラミー賞、映画界のオスカー、舞台界のトニー賞のこと。この4賞すべて、つまりエンタメ界の「グランドスラム」を達成した人は、これまでにわずか12人しかいないのです。

未受賞なのはグラミー賞だけというヘレンは、EGOTの達成まであと一歩。グラミーは音楽の賞だと思われていますが、「Best Spoken Word Album」という部門もあるんです。これは、オーディオブックや演説などの録音が対象なので、可能性が高そう。ヘレンがグラミー賞を受賞して、EGOT達成者のリストに加わる日が来るかもしれません。

キャリアではリスクテイカー

映画のキャリアでは、リスキーな役や作品にも挑んできました。60~70年代には『としごろ』『狂えるメサイア』などでヌードも披露、ポルノか芸術かと論争を巻き起こした『カリギュラ』にも出演しました。

80年代は、『ホワイトナイツ/白夜』『モスキート・コースト』などハリウッドの大作に出演。一方で、イギリスの鬼才ピーター・グリーナウェイの『コックと泥棒、その妻と愛人』では、ジャン=ポール・ゴルチエのきわどい衣装に身を包み、男たちを手玉に取りました。

『クィーン』では、生存中の人物、しかも自国の君主を演じるという重圧を跳ね返して、オスカー受賞、ピクサー作品『モンスターズ・ユニバーシティ』では声優も務めました。こんな型にはまらない多彩な仕事ぶりが、いつも新鮮です。

プライベートではかわいい奥さん

ヘレンの活躍を支えているのは、堅強な結婚生活でしょう。夫は、『愛と青春の旅立ち』のテイラー・ハックフォード監督。2人の出会いは、1985年、彼が監督した『ホワイツナイツ/白夜』。

「冷たい女性」というのがヘレンの第一印象だったそうですが、結婚しないと決めていた彼女の気持ちを変えさせた監督と1997年に結婚、いまだにラブラブです。

ヘレンが2011年にヌード封印宣言をした際は「ヌードは夫にだけ」と公言。女性として、妻として、そんなフェミニンなところもかわいいと思います。

実力と幅広いキャリアに裏付けされた自信、セクシーで女性らしい魅力たっぷりのヘレン。このかっこよすぎる70歳は、女性としてこんな風に年を重ねたいと思う、憧れの存在です。

[Wonderwall, Daily Mail]

photo by Getty imges

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