米『VOGUE』誌の編集長として、ファッション界を牽引してきたアナ・ウィンター。じつは、メトロポリタン美術館の理事でもあります。
資金集めとして始まったのが、毎年5月に開催されるメットガラ。イベントの開催に奔走する姿がドキュメンタリーにもなりました。

長年にわたるファッション界とジャーナリズム界への貢献を称えられ、エリザベス女王から「デイム」の称号と勲章を授与されたことも記憶に新しいですね。

第一線を走り続けるアナ・ウィンター。その求心力の秘密に迫ってみました。

リーダーに必要なのは「決断力」

・鬼編集長と言われるアナ・ウィンターに、部下がついていきたくなるワケ

ワンマンで他人の言うことを聞き入れない印象が強いアナですが、最近は、『プラダを着た悪魔』の冷徹な編集長のイメージだけでなく、優れたリーダーシップを評価する声も。

彼女が最も重視しているのは「決断力」。確かに、トップが不安そうだと、チームはまとまらないですよね。演技でも、部下の前では自信満々にふるまう方がうまくいくのかも。

記事では、アナが「決断力」を重視するようになったエピソードや、ビシッと決断を下すための心得についても紹介しています。

アナ・ウィンターとZARAの意外な共通点

・ハイブランドを着るアナ・ウィンターも実はZARAのファンだった

ファストファッションブランド『ZARA』は、デザインから店頭に並ぶまで、1ヶ月以内。そのスピード感は、無駄な会議に時間を使わない、といった合理性に支えられています。

徹底した合理主義者であるアナ・ウィンター。『ZARA』は、いかにもアナが好みそうなポリシーを持っていたようです。

さらに、トレンドをすばやく察知し、低価格で提供する『ZARA』のマーケティング方法は、今の時代のニーズに合致。先見の明があるアナ・ウィンターですから、その点にも目を付けたのかもしれません。

時代の雑音に影響されないスタイル

・美しいものは美しい。黒人モデルを表紙に連続起用するアナの強気な姿勢

かつてナオミ・キャンベルを起用し、初めて黒人女性を米『VOGUE』の表紙に登場させたのもアナ。当時、そのアイデアはすんなりとは受け入られませんでした。

それでも、2015年9月号のビヨンセ起用についてはまったく抵抗を受けなかったと語るアナ。彼女は、人権や社会問題に、とくに力を入れているわけではありません。

むしろ、「マイノリティのモデルだから」「今、問題になっているから」といった基準よりも、「美しいものは美しい」という自らのスタイルを貫いた結果、社会に影響力を与えているように思うのです。

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