2024年8月末、パーソルホールディングスでは、経営陣を対象にダイバーシティ推進に関する講演会を実施。「ダイバーシティ推進における経営の覚悟と実行推進の要請」と題し、アクセンチュアの堀江章子氏(インクルージョン&ダイバーシティ日本統括 常務執行役員)が講演を行った。
MASHING UPに掲載した対談(『アクセンチュアとパーソルが考える本気のI&D。真のカルチャー浸透を進めるためには?』)がきっかけとなり、MASHING UPの賛助会員企業であるパーソルホールディングスが企画実施したもの。
ダイバーシティ推進を経営実行につなげる
撮影/MASHING UPダイバーシティ推進を経営戦略の一つに位置づけるパーソルホールディングス。これまでも、リモートワークの推進、フレックスタイム制度、ドレスコードの原則自由化、キャリアオーナーシップを育むためのグループ内異動・職種体験制度、複業制度などの「制度整備」(多様なはたらき方の選択肢を増やし、属性・価値観・能力を生かせる環境の整備)とともに、DEI研修などリテラシー教育の実施・社内イベントの実施といった「風土改革」を2軸に、様々なDEIの取り組みを積極的に行っている。
そして、パーソルホールディングスが重要と位置付けているのが「トップコミットメント」だ。女性管理職比率をはじめとする重要指標の設定、モニタリング、役員賞与ならびにSTI評価指標への設定、ジェンダーダイバーシティ委員会の設置などを実施してきた。ダイバーシティ推進をさらに強化するには、経営層のコミットメントを引き出し、経営から意識・行動を変化させていくことが急務とし、このたびの講演会が実施されることになった。和田孝雄氏(代表取締役社長 CEO) 、峯尾太郎氏(執行役員 CSO)をはじめ、パーソルホールディングスを牽引する経営陣が参加。
トップが強いコミットメントをもってダイバーシティを推進し、変革に成功している企業の事例をきくことで、ダイバーシティの重要性をあらためて認識し、これからの経営に活かしていくことをねらいとした。
撮影/MASHING UP講演は、アクセンチュアのダイバーシティ推進の背景から、取り組みの全体像やKPI、結果まで細部にわたり紹介。アクセンチュアがI&Dを経営戦略に掲げ、すべての活動にその考え方を組み込んで実践する様子を示した。
また、日本企業における株主評価への影響が強い指標として、財務指標と並んでESG指標、特に社会指標(Social)が強い傾向にあり、ESGに関する項目が企業価値に直結していることを堀江氏は指摘。
アクセンチュアがこれから目指す姿として、「社員一人ひとりが対等で、自分らしく活躍できる職場環境の構築」であるとし、社員一人ひとりがインクルーシブな振る舞いを実践できる状態を目指したい、と堀江氏は講演を締めくくった。
その後の質疑応答では、パーソルホールディングスの経営陣から、女性管理職の定着までにかかった時間やプロセス、管理職を希望していない方を登用することこそ多様性に反するのではないか?といった質問がいくつもあがった。それに対し、DEIの先進をゆくアクセンチュアから様々な助言が寄せられた。
(当記事はMASHING UP賛助会員の活動を伝えるものです。)
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