千葉県内の一部中学校の修学旅行で、大阪・関西万博の訪問を取りやめる動きがあることを受け、熊谷俊人知事は8日の定例記者会見で「万博は修学旅行の行き先の一つとしてふさわしい」と述べた。
 修学旅行での万博訪問を巡っては、会場でのメタンガス検知を受け、一宮町が町立一宮中の訪問を取りやめると発表。
習志野市教委によると、同市では訪問予定だった4校中3校が行き先を奈良方面に変更した。船橋市では1校が訪問を中止した。
 習志野市教委の担当者は「下見の際に、熱中症対策や混雑状況に課題があったことから各校で判断した」と話した。
 会見で熊谷知事は、各学校の判断としつつ「世界各国の歴史や文化を座学ではなく、実感できる場面はそう多くない」と万博の意義を説明。「修学旅行の行き先の一つとしてふさわしい」との認識を示した。
 また、熊谷知事は大型連休を利用して家族と万博を訪れたことを明かし「各国のパビリオンへのデザインのこだわりを見ることができて、さまざまな刺激が得られるイベントだった」と指摘。「個人としては子どもたちに見せるべきと実感した」と話した。一方で、予約アプリの使いづらさや入り口の混雑などの課題も指摘した。
編集部おすすめ