ZOZOマリンは1990年完成。プロ野球の公式戦のほか、音楽イベントや花火会場の会場としても利用されています。建設から30年以上が経過し、雨漏りや腐食などが問題に。千葉市は大規模改修と建て替えのケースで調査し、最も高額となる開閉式屋根のドームに建て替える場合は2500億円程度必要と見積もったほか、およそ10年後を目標に新スタジアムの供用開始を目指すとしていました。
◆強い潮風、雨、暑さ…

「本音を言えばドーム型か開閉式にして全天候対応できるようにしてほしい。夏場に屋根なし球場は、ナイターでも耐えられない暑さになっている」。年々厳しくなる気象条件や、雨天中止に対応する関係者の混乱、選手の健康面に触れ、「屋根付き」を求めるコメントが多数みられました。
一方、こうしたZOZOマリンの「特徴」は、魅力だと語る人も。「マリンは海風を感じながら観戦できたのが魅力でした。座席によっては海を望めました」「ドーム型のほうがいいが、特有の強風に対応するのもここの面白さだから、ここはドームじゃないほうがいいかな」。
12日夕には、新球場が屋外型になる見通しであることが判明。市はこれまで、固定式ドームや開閉式ドームに建て替える選択肢も検討していたものの、事業費抑制を考慮して判断したようです。これを受け、「近年の気象条件を見ると、環境は厳しくなっている」として、全天候型ドームの整備を求めるコメントが寄せられた一方、「上空が開ききった状態で、夏の夜空や潮風の中、観戦するのが大好き」と、屋外球場となることに安堵(あんど)する声も上がるなど、さらに多くの意見が寄せられました。
◆駅からのアクセスに期待の一方、道路の渋滞に懸念も
今回、移転先として挙がったのは現在地から数百メートル北にある幕張メッセ駐車場です。現在のスタジアムはJR京葉線の海浜幕張駅が最も近いですが、移転候補地は幕張豊砂駅側。両駅からアクセスできるようになり、幕張新都心地区の回遊性の向上が期待されています。アクセスについて「今だと駅から微妙な距離だし、帰りなんか武蔵野線使いたい人は逃すと次の電車をかなり待つから駅まで走ることも。駅が近くなるのはありがたいかも」と歓迎の声も。「若い時にはそんなに遠くに感じなかったけど、アラフィフになってきて、駅から歩くのが結構しんどくなってきていた。年配者のためにも駅周辺の二次交通をもうすこし整備してほしい」。ただ、車で来場する人からは「電車で来るお客さんは便利になるが、あの辺は、土日はコストコ、イオンモールのお客で渋滞するので、それがさらにひどくなりそう」として、渋滞対策を求める意見もありました。◆特徴ある球場に思い出も

大学の進学とともに千葉市にきたと語る人は「ほぼ同時期にマリーンズも千葉に移転してきた。当時はあまり興味がなかったが、今は年に10回以上マリンに応援にいっている。内野上部からは海が見える特徴ある球場で、とても良い球場。雨や風など自然を感じられる球場がなくなるのは寂しいですが、次世代につながる良い球場を作って下さい」と要望しました。
ZOZOマリンでは音楽フェスなどのイベントも開かれ、野球ファンはもちろん、さまざまな人々に親しまれてきました。移転について多くの意見が寄せられるのは、ZOZOマリンが人々に愛されていた証しとも言えます。場所や形が変わっても、人々の憧れる「ドラマの舞台」として、輝き続けてほしいものですね。