八千代市で4月、遊びに行く途中の小学4年生の2人が、不安げな様子で1人歩く小学生の女児を見つけた。「あれ?」と思い2人で声をかけた。
「道に迷ってるの?」
 「うん」と答えた女児は、2人とは別の学校の1年生。引っ越してきたばかりで、その日は集団下校が終わった初日だった。家の場所が分からなくなり、下校から1時間以上、歩き続けていた。
 迷子の女児に気付いた2人は、同市立新木戸小学校に通う伊藤結菜さん(9)と渋井晴さん(9)。幼稚園からの友人同士で、その日も一緒に遊びに行くところだった。
 2人は自分たちとは違う学校の帽子をかぶっている女児を見つけ、おかしいと感じたという。「助けなきゃ」。とっさにそう思い、声をかけた。母親に「迷子の子がいる」と伝え、学校に電話してもらった。
 八千代署によると、迷子の女児の父親が同署に「娘が帰ってこない」と連絡していた。2人の声かけにより、無事に家に帰ることができた。
 同署は14日、児童の安全確保に大きく貢献したとして、新木戸小の全校集会で2人に署長感謝状を送った。
同署の山田幹司署長は「困っている人に声をかけてくれた2人のヒーローに感謝状を贈りました」と説明。2人は緊張しながらも、堂々と感謝状を受け取った。
編集部おすすめ