自分が出せる声の大きさを数値化して知り、防犯意識の向上に役立ててもらおうと、流山署は流山市平和台の平和台幼稚園で、園児が不審者に対し大声を出して断る訓練を行った。同市は人口増加率が高く、幼い子どもを持つ若い世帯も増加している。
子どもや女性に対する声かけや連れ去り事案の増加などが懸念されることから、園児たちに自分たちの身を守る方法を知ってもらおうと実施。園児たちは「いやです」と大声を出して、大きさを競いながら元気よく防犯を学んだ。
 同園は防犯教育に力を入れており、従来から同署と連携して警察署見学などの施策を行っている。今回は13日に年長組の園児約90人が参加し、防犯訓練を行った。
 訓練では、同園の岡本哲哉園長が「不審者は『いやです』とはっきり言える子が嫌いです」と、大声を出して自分の身を守ることの大切さを話し、園児らは真剣に聞き入った。
 代表の園児が不審者に扮(ふん)した署員に「いやです」「だめです」「いきません」と大声を出した。クラスごとでも声を出して大きさを競い、音声測量機で声の大きさを測定。ゲーム形式で大きな声が出せるように練習した。
 参加した浮州圭音ちゃん(5)は「(不審者に)『いやです』と声を出すのが緊張した」と大声を出すことの難しさを実感していた。
 教務主任の丸山英津子先生は「実際に不審者に遭遇したとき、なかなか訓練のように声を出すのは難しい。それでも訓練をするかしないかで行動は変わってくると思うので、繰り返し行うことで防犯に対する意識付けをしていきたい」と話した。
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