通勤通学や買い物で行き交う人に本を手に取る機会にしてもらおうと、千葉市中央区の千葉都市モノレール千葉駅構内の一角で古本を販売する「駅の本棚」が9日、始まった。併設のスタンドでは入れたてのコーヒーが販売され、訪れた人は芳醇(ほうじゅん)な香りを楽しみながらさまざまな本と向き合い、心安らぐひとときを過ごすことができる。
15日まで。
 主催は、コーヒーや本を通じて活動する「千葉市国際コーヒーの日推進協会」。昨年9月以降、この場所で定期的にコーヒースタンドを設置している。今年1月からは併せて古本の販売を本格的に始めた。稲毛区のシェア型書店「いとなみ書店2・5」に本を提供している「棚主」が、毎回こだわりの本を持ち寄っている。
 今回は本の取り扱い数をおよそ5倍の約100冊に増やし、「駅の本棚」として初開催した。本は「雨」「街」「コーヒー」といったテーマごとに並べられ、訪れた人が気分に合った本を見つけられる仕組みになっている。
 コーヒースタンドでは「雨」や「虹」といった今の季節をイメージしたコーヒーを販売。お土産としてドリップバッグを購入することもできる。
 訪れた市内在住の女性教員(59)は「書店に足を運ぶ人が減っている中で、本を手に取るきっかけになる」と本選びに熱中。企画運営に携わった梅村亜希さん(26)は「日常の中に溶け込んだ本棚で、本との偶然の出合いを楽しんでほしい」と期待した。
 午前11時~午後8時。
一部の本は閲覧専用。
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