13日午後4時10分ごろ、千葉県旭市鏑木の市道で、警察官が車に乗っていた自称タイ人の男に職務質問し、一連の対応中、別の車が警察官に向かって急発進した。警察官は急発進車に対し拳銃を3発発砲。
千葉県警によると、急発進車はそのまま逃走した後、同市萬力で見つかった。急発進車に乗っていた男の行方が分かっていなかったが、同日午後8時20分ごろ、タイ人の30代男が知人に連れ添われ、県内の警察署を訪れた。男は肩にけがを負っていて「警察官に撃たれた」という趣旨の話をしている。県警は逃げた男とみて調べている。男は山武市内の病院に搬送された。
 県警地域課によると、同県警旭署地域課のいずれも30代の男性巡査部長と男性巡査がパトロール中、歩道上に縦列駐車している軽乗用車3台を見つけ職務質問を行った。3台のうち、1台には人は乗っておらず、同署員は二手に分かれた。他の2台にはそれぞれ男が1人乗っていた。
 巡査部長が1台の車に乗っていた自称タイ人の男に職務質問すると、逃走を図ろうとした。巡査が応援に近づくと、この男が暴れたため公務執行妨害容疑で現行犯逮捕。その一連の対応中、3台のうち別の車が巡査らに向かって急発進してきたという。その際、巡査部長が3発発砲した。

 公務執行妨害容疑で逮捕されたのは自称タイ人のアルバイトの30代男。当初、警察官にけがはないという情報もあったが、巡査がこの男にかみつかれ左腕にけがを負ったという。
 逃走した車は、黒色の軽乗用車で事件発生から約3時間後、旭市萬力で見つかった。
 県警は拳銃の使用について「適否については確認中」とコメントした。
 (大村慧、平嶋奏葉、井田心平)
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