老朽化が課題になっている千葉市民会館(同市中央区)について、市は千葉駅に隣接するJR東日本千葉支社跡地(同)に、単独の施設として建て替える方針を決めた。JR東が建設する複合ビルと一体整備する計画だったが、建築費高騰のため2023年に同社から見直しを求められていた。
整備費は土地の取得を含め総額250億円程度と見込まれ、当初の120億円から倍増した。
 11、12日の市議会定例会で、神谷俊一市長が各会派の代表質問に答えた。
 市によると、建設予定地は現在は駐車場となっており、所有する同社から一部を取得する方向で協議を進める。新市民会館のあり方については今後、基本計画を改めて策定する。施設の規模や開館時期は未定。
 施設の機能としては、21年に策定した基本計画を踏襲し、1500席規模の大ホールと300席程度の小ホールを備える方針。
 市単独での整備について、神谷市長は「複合ビルと比べ、文化施設としての使いやすさや搬入面で優れている」と説明。「アクセス性に優れ、周辺商業施設も充実している立地に再整備することにより、千葉都心の活性化にも寄与する」と期待した。
 現在の市民会館は予定地の約700メートル北東に位置する。地下1階、地上4階。1973年に供用開始し、50年以上が経過し老朽化が課題になっている。当初の基本計画では、新市民会館を含む複合ビルは2024年度着工、27年度開館予定だった。
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