八百平商店は江戸時代末期に乾物商として創業。その後は食料品から石けんなどの生活用品まで幅広く扱う雑貨問屋として5代にわたって営業を続けてきた。平成20年代に店を閉めたが、店舗内は当時のまま残されている。
今回は店蔵と母屋、離れなどを公開する。大火の影響で1897年に再建された土蔵造りの店蔵にはいまだ看板や大正時代の帳簿、100年以上の歴史をもつ時計なども現存している。市内で唯一現存する蔵と店をつないで商品を運ぶ商店軌道と呼ばれる手押しトロッコの貴重な遺構も見ることができる。
保存活動などを行う「八百平商店を考える会」の並木大芽さん(23)は「『上総の黄金町』と呼ばれていた東金の豪商の商売ぶりを感じてもらいたい」と来場を呼びかけた。
見学料500円。予約不要。午前10時~午後4時。東金市東金1198。問い合わせは並木さん(電話)080(6863)9773。