佐倉市内の小中学校で提供された「津田仙メニュー給食」が、市の複合施設「夢咲くら館」内のカフェで期間限定メニューとして登場している。佐倉藩出身の農学者、津田仙(1837~1908年)が普及させた西洋野菜を使いながら、カレーなど子どもたちが食べた実際の給食を、大人も楽しめるよう再現した。
13日まで。
(佐藤楓)
 津田仙は、ブロッコリーなどの西洋野菜やイチゴの栽培に国内で初めて成功した人物で、津田梅子の父としても知られる。市内小中学校では毎年、仙の命日の4月24日前後に、ゆかりの野菜を使った「津田仙メニュー」を提供。各校それぞれで栄養士らが考案したメニューが出されている。
 市教委によると、市民からも「食べてみたい」との声があったことから、給食再現メニューを企画。今年4月に実際に提供された給食を大人向けにアレンジして、同館内の「さくらカフェ」で販売を始めた。臼井中で提供された「津田仙カレーライスのセット」、佐倉東小の「ピザトーストとスープのセット」の2種類を用意している。
 津田仙カレーは、ブロッコリーやアスパラガスなどの無農薬野菜を取り入れ、ヘルシーながら食べ応えのある一品。西洋野菜のマリネとイチゴのマフィンも付く。ピザトーストにはピーマンを、スープにはブロッコリーやニンジンなどの野菜をふんだんに使った。
 ドリンク付きで各1250円。同カフェの担当者は「こだわりの野菜を使い、佐倉ならではの味わいを提供している。
ぜひ楽しんでもらいたい」と話している。市は今後、他の給食の販売も検討していくという。
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