(中瀬健太)
夏と秋の2回行われる佐原の大祭。夏は市中心部を流れる小野川の東側に位置する「本宿地区」町内の山車が巡行する。昨年、3年に1度の年番引き継ぎ行事が行われ、山車行事を取り仕切る「山車年番」が荒久区から本川岸区に引き継がれた。
初日は曇り空の下、参加町内の山車が巡行。本川岸区は午前9時半ごろ、佐原囃子(ばやし)の「砂切(さんぎり)」が奏でられた後、出発。山車の上には「天鈿女命(あまのうずめのみこと)」の人形が飾られ、歴史的建造物が立ち並ぶ小野川沿いを練り歩き、「わっしょい、わっしょい」と元気な声が響き渡った。時折、参加者は佐原囃子の音色に合わせ、手踊りを披露した。
12日は午後5時50分から「おまつり広場」付近の交差点で、寺宿通りに整列した山車10台が順番に「の」の字を描くように山車を回転させる「のの字廻(まわ)し」が披露される。最終日の13日はみこしも巡行する。
本川岸区の区長、鈴木光則さん(64)は「本日から3日間、楽しく安全に山車を引き回したい」と気を引き締めた。仁井宿区仁愛会の若頭、石井亮さん(42)は「気温が涼しく良い引き回しができた。週末は各町内の自慢の山車を見に来てほしい」と願った。
祭り期間中、市中心部は交通規制が行われるため、利根川河川敷に臨時駐車場を用意し、駐車場から祭り区域までシャトルバスやシャトル舟を運行している。