12日午後、自宅の畑でいつものように虫取りをして遊んでいたところ、草むらの中にいる赤い何かが目に付いた。「最初は花だと思ったが、ピョンと跳ねたのでバッタだと分かり、慌てて素手で捕まえた」とにんまり。手の中に入れたまま、家族に見せようとそのまま自宅へ走った。
虫に詳しい中学1年の兄政宗さん(12)をはじめ家族に捕獲を報告した上で、インターネットで調べてみると、確かに希少なことが分かり、思わず「やったー!」と声を上げた。
県中央博物館(千葉市)によると、赤い要因は餌などによる後天的なものではなく、遺伝子の突然変異などで起こる先天的なケースが考えられるという。
資料管理課の担当者は「体が赤っぽくなるエリスリズムという現象。80ミリの大きさからしておそらく雌ではないか」と説明。赤いバッタ自体は年間で1、2件ほど情報が寄せられるというが「自然と親しんで、野山で虫取りに興じているから発見できたのではないか」との見方を示した。
父親の歩さん(46)によると、敦志さんは幼い頃から昆虫に興味があり、近所で捕まえては自宅に持ち帰ってきたという。現在は羽化させたヘラクレスオオカブトを飼育するほど。捕まえたばかりの赤いバッタを手に乗せ「いろいろ研究してみたい」。
(馬場秀幸)