在留外国人が増加する中で誰もが安心して暮らせる街作りを目指し、千葉中央署と市内の外国人留学生らが25日、千葉市中央区の京成千葉駅西口前広場で少年非行と交通事故の防止を呼びかけた。留学生が普段関わりの少ない警察官と一緒にボランティア活動を行うことで、警察への信頼感を高め、日本の社会を構成する一員として防犯意識を持ってもらうことが狙い。
日本の警察が取り締まりだけでなく、犯罪の抑止活動を行っていることを知らせる目的もある。
(平嶋奏葉)
 同市内の日本語学校3校などの留学生11人が参加。警察官と留学生が2人1組のペアになり、コミュニケーションを取りながら、通行人に交通安全用の反射材などを配った。
 留学生は非行防止と交通事故防止を呼びかけるアナウンスも担当。日本語で「夏休みは子どもにとっては楽しい期間ですが、家出や深夜徘徊(はいかい)といった不良行為や、薬物に手を染めるなどの非行に走りやすくなる時期です」と、夏休みに合わせて保護者に注意を促した。
 アナウンスをした「Tokyo One日本語学校」千葉本校のリュウ・エンティンさん(23)は「最初はとても緊張したが、あっという間に時間が過ぎた。言葉の壁があるけれどアナウンスの原稿を読むことで地域の皆さんと同じ気持ちになれたと思う」と感想。
 神田外語大学2年のライン・ヤモン・フーさん(22)は「普段警察のパトロールを見ることはあるが、違う世界の人だと思っていた。怖いイメージを持っていたが、今回一緒に活動して、優しくて柔らかいイメージに変わった」と警察への印象の変化を語った。
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