柏駅東口の象徴的存在の「柏マルイ」(柏市)が27日、営業を終了し、開業から約62年の歴史に幕を下ろした。閉店間際には多くの市民や常連客が柏マルイの入る商業ビルの前に詰めかけ、地域のシンボルとして愛されてきた店舗との別れを惜しんだ。

 運営する「丸井グループ」(東京)によると、柏マルイは1964年に「丸井柏店」として開業し、73年に現在のビルに移転。「柏VAT」を経て、2016年にリニューアルした。「柏VAT」時代には、渋谷で人気のブランド店が進出し、地域の若者を中心としたファッション文化をけん引してきた。
 同日は閉店セール最終日とあって、多くの市民や常連客が買い物に訪れた。午後8時前には閉店を見届けようと多くのファンが東口駅前広場に集まり、「ありがとう」「お疲れさま」と感謝とねぎらいの言葉を届けた。
 学生の頃、学校帰りに「VAT館」でよく買い物をしていたという柏市のパート女性(29)は「ギャル向けの店も多く、全盛期は『千葉の渋谷』だった。青春をありがとう」と名残を惜しんだ。
(飽本瑛大)
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