(藤田泰彰)
斎藤さんは梨農家の4代目で、祖母や父親と幸水などの主力品種の他に秋麗などの希少品種も栽培している。今年は高温の影響が心配されたが「実がしっかりしておりサイズも大きめ。雨が少なかったことで味が濃くなった。今年の出来は良い」と笑顔。「いろいろな品種を食べて、味の違いを楽しんでほしい」と期待した。
収穫体験を行ったのは市の「児童・生徒記者」3人。斎藤さんからもぎ方のこつやおいしい梨の見分け方を教えてもらい、大きな"一番梨"を手にした。小学6年生の丸山明莉さん(12)は冷えた梨を頬張り「おいしい。今年初めて食べた。自分で収穫した梨は梨が大好きな父親と自宅で一緒に食べたい」と楽しみにしていた。
同日午後からは、JAいちかわ船橋梨選果場(同市豊富町)で出荷作業がスタート。各農家が運び込んだ梨を形や色合い、大きさを基に選別してから箱詰めし、東京・豊洲市場に送り出した。同JAの担当者は「今年の梨は糖度が高い。収穫量も例年並みが期待できる」と話した。
同市の梨は幸水から始まり「豊水」や「あきづき」などの出荷が秋口まで続く。