千葉市は、子どもがいじめや虐待などを受けた際、速やかに解決に取り組む「千葉市こどもの権利救済相談室」を市役所内に開設した。専門知識を持ち、独立した第三者による「救済委員」らが相談を受け、助言や支援に加え、ケースによっては関係者への勧告、是正なども行う。

 相談室は、若年層の権利を保障する「こども・若者基本条例」に基づき設置した。学校や家庭でのトラブルなど権利の侵害や不利益を受けた場合、迅速に救済して権利の回復を目指す。救済対象者は、市内に在住、在勤、在学し、年齢に制限はなく「心身が発達状態にある方」としている。相談は、当事者のほか、養育者も可能となっている。
 「こどもの権利救済委員」は、中溝明子弁護士と、千葉女子専門学校福祉保育推進室の初谷千鶴子室長が務める。中溝弁護士は、日弁連こどもの権利委員会幹事や県児童虐待対応法律アドバイザーなどを歴任しており、「ちゃんと話を聞く大人が助けられます。小さなことでも連絡を」と呼びかけている。
 相談業務を受託するNPO法人ユニバーサル就労ネットワークちばの平田智子理事長も、長年、子どもの支援に携わっており、「相談のハードルを下げたい」と力を込める。
 受付時間は月、水、金曜日の午後1~6時。(電話)080(6548)5628やメールkenri-kyusai@uwnchiba.netで受け付ける。
(廣田和広)
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