(粕谷健翔)
ブースは万博西ゲートから近い展示場「EXPOメッセ」内に登場。県のほか、醸造業が盛んな香取市や神崎町、流山市の3市町、野田市にしょうゆ工場を構えるキッコーマン、銚子市のヤマサ醤油が参加した。事前予約なく楽しめる。31日正午まで。
「発酵県ちば ~見る、味わう、体感する~」と題し、4つのゾーンを設置。「展示・紹介ゾーン」では、大型パネルで発酵文化の歴史や最新技術を紹介。「発酵味わいゾーン」では、砂糖を一切使わず、白みりんで仕上げたいちごのかき氷など4種類のオリジナルメニューの試食や日本酒の試飲ができる。
「発酵体験ゾーン」では、だししょうゆ作りや麹菌などの微生物の観察など、8種類の体験が楽しめる。出展した3市町と2社もそれぞれブースを設置。香取市は甘酒や日本酒の試飲、神崎町は5種類のみその食べ比べ、流山市は白みりんボトルの販売などを行っている。キッコーマン、ヤマサ醤油も自社製品のこだわりを紹介し、官民連携で発酵の魅力を発信する。
初日に開かれた開幕セレモニーには、熊谷俊人知事のほか、香取市、神崎町の各首長、流山市の副市長、キッコーマン社長、ヤマサ醤油の会長が出席。熊谷知事は「千葉県はしょうゆやみりんで和食文化を支えてきた。国内外に魅力を発信し、県産品の購入や来県につなげたい」と意気込んだ。3市町を代表して香取市の伊藤友則市長は「歴史ある発酵文化や技術を発信し、持続可能な地域をつくっていきたい」とあいさつした。
初日の午前から、試食や体験コーナーを目当てに大勢の人でにぎわった。万博に何度も訪れているという大阪府の40代主婦は「千葉県に発酵のイメージはなかったが、試食を通じ魅力を発見できた」と話した。
千葉県からの来場者も。30代の男性会社員は「世界に誇る発酵技術があるとは知らなかった。周りに広めたい」と千葉県の魅力を再認識した。