成田空港で8月20~30日、航空機がA滑走路の誘導路で相次いで立ち往生した事案で、成田国際空港会社(NAA)は厳しい暑さの影響で路面が変形しやすくなったことが大きな原因だとして、近く遮熱性の高い舗装を施工することが2日、分かった。航空機が停止した場所はいずれも近く、わだちにはまったことが立ち往生した原因とみられる。

 NAAは、路面温度が上がり柔らかくなったアスファルト舗装の上で、重量のある航空機が頻繁にカーブや停止をするなどしてわだちができたと推察した。
 誘導路では20日昼に貨物機が立ち往生。21日午前には韓国行きの旅客機、22日夕方にも米国行きの旅客機が動けなくなった。NAAは同日深夜の運用終了後、調査で発見したわだちを緊急補修した。30日夕方にもこの誘導路でベトナム行きの旅客機が停止。22日とは異なるわだちが見つかり、NAAはここも緊急補修した。
 NAAは週内にも路面温度の上昇を抑える効果のある遮熱性舗装を施工する。準備が整うまでは、従来より硬い材質のアスファルトで補修する。成田空港の路面温度は夏には50度以上になることがあるという。
 一連の誘導路閉鎖に伴い、一部航空機の運航に遅れが生じたが、空港運用に大きな影響はなかった。
(渡辺翔太)
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