千葉運転免許センター(千葉市美浜区)で行われた運転免許更新の講習で、指導員が「外国人は映像を見るだけでいい。日本人は真面目に聞くように」と発言したと受講者がX(旧ツイッター)に投稿し、物議を醸している。
投稿は拡散し、センターには苦情が相次いだ。センター側は「発言の趣旨が違う」と釈明するものの、「誤解を招く発言はあったかもしれない」とし、講習の担当者らを指導するとしている。
 投稿があったのは11日。投稿者が同日、運転免許更新の講習を受講した際、指導員が「外国の方は日本語が分からないと思うから、ただ映像見てるだけでいいです。日本人は真面目に話を聞くように」と発言した、という内容だった。これに対しインターネット上では「日本人差別だ」「外国人への指導に手を抜いているのでは」などと批判が続出。投稿は広がり、12日時点で2千万回近く閲覧されている。
 同センターは千葉日報社の取材に「事実確認を行った結果、少なくとも誤解を招くような発言はあったようだ」と説明する。講習では通常「真面目に受けるように」と話し、外国人にも分かりやすいよう動画に外国語の字幕がある旨を説明することが多いという。ただし問題となった講習では「『外国人は映像を見るだけでいい』『日本人だけ真面目に聞くように』という趣旨の発言はしていない」とした。
 一方、投稿した県内在住の女性は取材に「忘れないようすぐポストした。冒頭にこの発言をしただけでなく後半も同じ事を言った」と訴え、「外国人に優しく接し、分からなくても良いと言った時は怖くなった。
先々の事故・トラブルにつながるのでは」と不安がった。
 センターによると、投稿を機に苦情が相次いでいるといい、「今後は誤解を生じさせないよう、指導員には丁寧に説明するよう指導していきたい」とした。
(田村理)
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