逆風にさらされるミニシアターを応援しようと、映像制作会社「グループ現代」(東京都新宿区)は27日、柏市の「キネマ旬報シアター」で映画監督のトークイベントを開催する。東葛飾高校出身の脚本家で映画監督の高橋洋さんらが登壇し「駅周辺の市街地に映画館がなぜ必要なのか」「地域と映画館とのかかわり」などを語り合う。

 トークイベントは、同日から公開が始まるドキュメンタリー「佐藤忠男、映画の旅」の午後0時15分からの上映後に行う。映画を鑑賞した人が対象。
 高橋さんは1959年生まれ。「リング」シリーズの脚本を担当し、大ヒットを記録。監督作は「ソドムの市」など。トークイベントのもう1人の登壇者は「佐藤忠男、映画の旅」を監督した寺崎みずほさん。同作品は映画評論家の佐藤忠男に密着取材し、その人物像に迫った。
 グループ現代の川井田博幸さんは「都心に出かけなくても国内外の名作を鑑賞できるミニシアターの存在を知ってほしい。地域に根ざした身近なテーマを設けられるなど劇場は可能性を秘めている」と強調。トークイベントでは「ホラーを手がけた高橋さんとドキュメンタリーの寺崎さんの趣向の違う監督同士の対話がどうなるのか楽しみ」と話している。
 キネマ旬報シアターは設備更新のための資金協力を募るクラウドファンディングを実施中。期間を2カ月延長し12月末まで受け付けている。
目標額の7千万円に対し22日時点で3788万円余りが集まっている。
(伊藤幸司)
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