NAAによると、2月20日時点の用地確保率は88・4%。743ヘクタールある民有地に限ると82・9%にとどまっていた。
同社は、関係する自治体や関係者、国に現状を報告した後、今後の具体的な対応の検討に移るとみられる。延期期間は未定とみられるが、関係者の中で「数年以内になるのでは」という見方が出ている。同じく29年3月末を運用開始の目標とした既存のB滑走路(2500メートル)の1千メートル延伸は、予定通り進められると見通されている。
C滑走路は長距離路線の大型機が離着陸できる長さ3500メートルを有する予定。用地は972ヘクタールで、芝山町(651ヘクタール)と多古町(309ヘクタール)、成田市(12ヘクタール)に所在。機能強化に必要な用地全体1099ヘクタールに対し、9割弱を占める。23年12月に準備工事、昨年5月に造成などの本格工事がスタートした。
NAAは昨年5月、国土交通大臣から指示を受け、国と県、3市町と成田空港滑走路新増設推進協議会を発足。
用地は住宅や会社、田畑がある。NAAは同協議会の中で、売買契約に至らないケースの要因を「機能強化の意義や移転補償の考え方に理解を得られていない」「(用地の)相続手続きが未了」などと説明した。
機能強化が実現すると、年間発着能力が34万回から50万回に増える。国際機関の予測で20年程で世界の旅客需要が倍増するとされるが、約50万回ある羽田空港の年間発着枠に空きがほぼなく、国は「成田と羽田の首都圏空港で100万回」とする応需計画を掲げた。
NAAの藤井直樹社長は26日の定例記者会見で機能強化の意義を問う質問に対し、「アジア-北米間は最も伸びが見込まれる。羽田は飛行ルートの制約でこれ以上の拡大は難しい。成田の機能強化ができないと(首都圏の)容量拡大ができない」と説明していた。
NAAが昨年5月に策定した27年度までの中期経営計画では、同年度に年間発着回数が最大31万回に達すると予測。その後も需要は拡大する見込みだ。

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