成田空港の機能強化で用地取得が難航し、成田国際空港会社(NAA)が土地収用法適用による強制収用を検討していることを受け、用地の約6割がある芝山町の麻生孝之町長は、未契約の地権者の多くが機能強化に賛成していると明かし、「収用ありきで進めたら遺恨を残してしまう。(NAAは)もっと汗をかくべきだ」と憤った。

 NAAや関係者によると、用地の約1割が未契約となっており、相続が未了で手続きが複雑だったり、補償額の折り合いが付かなかったりして交渉を続ける地権者が多い。住宅や社屋など建物の用途の違いによって、移転先を見つける難しさも異なる。
 麻生町長は地権者について「ほとんどが空港に賛成しているが、それぞれ事情が異なる」と説明し、「(強制収用の方針によって)諦めさせたら、その場は解決するが、過去と何も変わらない」と強調した。
 NAAについて麻生町長は「滑走路を造ることだけが目的ではない。成田空港を持続的に発展させるため、これを機にさまざまな課題を解決しないといけない」「基本的に空港に反対していない人の土地に対し(同法による)事業認定をかけてはいけない。仕方ないと思える所まで何とか努力した姿勢を見せるべきだ」と訴えた。
(渡辺翔太)
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