森秋彩が初のイベント出席で秀逸コメント「苦しいことが楽しい」「誰かの人生を動かせたらうれしい」
2月29日、スポーツクライミングのパリ五輪代表に内定している森秋彩がスポンサー契約を結ぶ住友商事の激励会に出席。人生初の司会役を担ったという野口啓代氏の進行のもと、参加した同社社員の前で“名言”を連発した。2024シーズンに臨む森を後押ししようと、住友商事が都内の本社内で主催した本イベント。このようなイベントへの参加が初めてだという森は、冒頭に東京五輪銅メダリストで親交の深い野口氏がサプライズ登場すると緊張が解けたかのように笑みがこぼれた。その後、登壇した兵頭誠之社長からの「一番苦しい時は?」という質問に対して「生理的には登り込んでいる時が苦しいけど、限界まで追い込むことを含めてクライミングが好き。苦しいことが楽しい」と回答。最初のコメントから社員たちを惹きつけた。

さらに「一番幸せだと感じた時は?」という問いに「大会で1位になるのはすごくうれしいけど、(時間が経てば)冷めてしまう。それよりも『秋彩ちゃんの登りを見てクライミングを始めて、日々が楽しいです』って言われたりして、そうやって私の登りで誰かの人生を動かすことができたと実感できた瞬間が優勝した時よりもうれしい」と返答すると、会場からは大きな拍手が沸き起こり、兵頭社長も「仕事でも仲間との繋がりを感じた瞬間は感動することが多い。素晴らしい声を聞かせていただきありがとうございます」と感謝した。

社員からの「壁に立ち向かう原動力は?」という質問には「大きな目標は簡単に手に入れてしまったら案外寂しくなってしまう。夢に向かって努力したり、失敗したり、挫折したり、もがき苦しむその道のり自体を大きな夢への一環だと捉えれば、後で振り返った時にいい経験だったと思えると思う。大きな挫折も1つの通過点だと思うようにして乗り越えられるように頑張っている」と述べ、これには野口氏も「20歳の森選手からはびっくりするようなコメントでしたね」と反応した。

その後も世界を舞台に業務に励む商社パーソンたちの心に響くような回答を続けた森。

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